シンジ 女装。 【画像あり】碇シンジ君の女装姿wwwwwwwww

『新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画』のまとめ

シンジ 女装

早く…! 早く彼を見つけないと…! 君は何処にいるの? 「ままぁーーーーー!!」 叫びながら母親のエプロンをグイグイと引っ張る。 そんな子供の様子にクスクスと笑いながら答える。 「どーしたの?また『シンジ君』かしら」 「さっき!しーえむで!このあとシンジ君がでるってやってたのっ!ろくがしてっ!」 「カヲルはシンジ君にいつでも夢中ね」 母はカヲルの銀髪でふんわりと癖のついた頭を撫でる。 「うんっ!ぼくはじめてシンジ君を見たときから『だいふぁん』だもん!」 溢れんばかりの笑顔で『シンジ君』が表紙の雑誌を抱きしめている。 「いつか会えるといいわね」 「はやくシンジ君にあいたいなぁ!」 ちゅっ そう言ってとても愛おしそうに表紙のシンジにキスをした。 カヲルが初めてシンジをテレビで見たのが3歳の時だった。 青い大きなぱっちりおめめがすごくキレイで、小さな可愛いおててを合わせて「おててのシワとシワを合わせてしあわせ。 な〜む〜」ってCM。 釘付けになってしまった。 このCMを録画しろ、といつやるか分からないCMの録画を両親に駄々をこねてせがみ、大層両親を困らせた。 はじめのうちはこんな小さな3歳児がどうしてこの男の子に固執するのか不思議で、両親はよく話し合っていたが、カヲルがいつまで経ってもシンジ愛が薄れないので 渚家では ・シンジ君の出る番組(CMも)は全て録画 ・シンジ君の掲載される雑誌は全て購入 ・シンジ君が好きだと公言する物は全て購入 というルールが自然なものとなった。 甘やかせ過ぎと思われるかもしれないが、カヲルは3歳児にしては珍しく普段はとても大人しく、聞き分けのいい子で我儘を言った事が無く、両親としてはカヲルの唯一の希望は可能な限り叶えてあげたいという想いからのルールだった。 カヲルのシンジに対する想いはまるで生き別れた恋人を想っている様であり、親は心配したが小学生に上がれば色々な子と接するようになるしシンジラブは無くなるだろうとも思っていた。 ランドセルはもちろんシンジがイメージキャラクターを勤める会社の物で、カラーは「シンジ君の瞳の色がいいっ!!」と濃紺だ。 両親は「瞳の色…?!」と驚き、我が子ながら若干のストーカー気質を疑ってしまった。 シンジ君がCMで背負っているカラーでは無く、瞳の色…。 6年間毎日毎日愛しそうにランドセルを眺めてから、背負って学校に通った。 男の子が6年間使ったランドセルはボロボロになりそうだが、カヲルは大切に使っていた為、古さはあるがとても綺麗なランドセルだった。 カヲルはその美しい容姿から小学校、中学校と数えきれないくらいの愛の告白を受けてきたが、カヲルの恋愛対象は碇シンジであり、女だろうが男だろうが関係なく眼中に無かった。 そんなシンジストカヲルも高校に入学し、高校生活にも慣れ始めた頃。 「碇シンジバースデー特別企画?碇シンジ誕生日当日を彼と写真集撮影で丸一日一緒!?夏発売の碇シンジ初写真集の中に掲載?!」 ええええええええ!? こんなスペシャル企画応募するしかないじゃないか! 「でも、書類審査があるのか…当たり前か。 愛らしいシンジ君の隣に並んで撮影なんて、よほどの素晴らしい容姿でなければ釣り合わないだろうね」 カヲルはシンジ以外興味が無いため、もちろん自分の容姿を気にした事など無かったし、告白は幾度となくされてきたが、自分以外の人もそれくらいの告白を受けているんだろう、と考えていた。 たくさん告白を受ける=自分の容姿が優れている、にはつながらなかった。 カヲルの容姿は肌が抜けるように白く、ふんわりと柔らかくはねた銀髪、瞳は燃える様な赤。 そして恐ろしく整った顔立ち。 まるで少女漫画の王子様だ。 猫の様な口元も可愛らしい。 「シンジ君に釣り合う人間なんてなかなかいないだろうな…。 自信は全く無いけれど奇跡を信じて応募しよう!!」 とりあえず、母親に全身と顔面のみの写真を撮ってもらい、郵送し応募完了。 「もしこれで選ばれたらシンジ君に会うのは2度目になるなぁ」 と2度目の再会を夢見て、初めて会った日を嬉しそうに思い出していた。 あれはカヲルが5歳の頃だ。 忘れもしない「碇シンジ君握手会」。 参加対象者が小学生以下に限られた特別イベントで、シンジ君がイメージキャラクターを勤める魚肉ソーセージに付いている当たり券で参加出来るという条件だった。 両親はカヲルをシンジ君に会わせてあげたい一心から買いまくった。 最寄りのスーパーの魚肉ソーセージは全て、1つ残らず買い尽くした。 リアルに家中魚肉ソーセージまみれになった。 毎日、毎食肉の代わりに魚肉ソーセージ。 魚肉ソーセージの「ぎょ」の字を聞くだけで家族全員吐き気を催した。 そして見事に勝ち取ったのだシンジ君と握手出来る権利を! 当日は母と会場に入場した。 100人限定だが、保護者がいないと参加できない条件である為、会場内はほとんど親子連れだ。 カヲルは家で何度も練習したシンジへのメッセージをここでも反復していた。 「ぼくはなぎさかをるですっ!シンジ君のだいふぁんですっ!!」 「だいじょうぶかなぁ〜。 シンジ君にあえるのたのしみなんだけれど、あいさつしっぱいしちゃったらどうしようママ!」 シンジとの初対面に、いつも落ち着いているカヲルも緊張していて落ち着かない。 我が子のなかなか見る事のできない姿に驚きつつ、 「お家でたくさん練習したから大丈夫よ。 やっとシンジ君に会えるわね」 とカヲルに微笑んだ。 整理番号順に並び、順番を待つ。 カヲルは53番。 ついにカヲルの番が回ってきた! ニコニコと前の子供を見送ったシンジがこちらに顔を向ける。 テレビや雑誌で見るより、もっと愛らしい姿! しかしその愛らしい目は見開き、驚いている様だった。 カヲルの容姿は特殊だ。 肌は白く、髪は銀色、瞳は真っ赤。 初対面の人に驚かれるのには慣れていたから、シンジの驚きもそれだと思った。 「なぎさかをるですっ!シンジ君のだいふぁんですっ!」 とびきりの笑顔で挨拶をした。 シンジに会えた嬉しさから自然と溢れた笑みだった。 硬直していたシンジはそのカヲルの挨拶でハッとして、カヲルに負けないくらいの笑顔でカヲルの手を両手で握り 「なぎさ…カヲルくん?はじめまして!碇シンジですっ!ずっと君に…」 言いかけたところで時間が来てしまい、カヲルは係員に誘導されてしまう。 「えっ…?」 「待って…!カヲ…!」 お互い名残惜しそうに見つめ合っていたが、どんどんと遠のいていった。 カヲルは、眉毛をハの字にして悲しそうな顔をするシンジを思い返した。 あの時シンジ君は何か言いたげだったけど… やはり僕の容姿が気味悪かったのかな…。 でもあの日は僕にとって、とても幸せで大切な1日になったし、この先も忘れることはないだろう。 [newpage] これまでのシンジの芸能活動というと小学生にあがるまではドラマにもたくさん出演していたが、小中学生の間は学業優先でドラマも年に一回ほどであったし、CM出演がメインでイベントもあまりなかった。 しかし、中学を卒業すると芸能コースのある某有名高校に進学した為、芸能活動が活発になって来たばかりでの今回の共演イベントだった。 シンジは成功した子役と言えるだろう。 幼少期が可愛くても、段々と成長するに連れて、男らしく無骨になってしまう少年は少なくない。 しかしシンジは幼い頃からの可愛らしい容姿を残しつつ、少年特有の線の細さ、女の子の様な可憐さを 身に纏っている美少年になっていた。 声は小学生頃から比べたら声変わりをして低くなったが、それでもちょっと声の低い女の子くらいだ。 この間やったばかりのスペシャルドラマ「くいちがう心と身体」。 あれはシンジの容姿を抜群に活かしたドラマだった。 シンジの役どころは、性同一性障害に苦しむ少年。 身体は男なのに心は女で、家族に隠れてメイクをしたり、スカートをはいて…好きになるのも男。 心と体の差はどんどん開いていき一人で悩み、はらはらとせつなげに涙を流す姿は視聴者の涙を誘った。 そして不謹慎にも女装するシンジは女の子みたいに可愛かったのだ。 これで男性ファンが更に増えたらしい。 ちなみにカヲルは春のスペシャルドラマとして放送されたこのドラマ、すでに30回は見た。 女装シンジドラマを飽きもせず何度も見ているものだから母親は 「やっぱり女の子が好きなの?」 と聞いてみたが、カヲルは言っている意味が分からないと言わんばかりの顔で 「?母さんは何を言っているんだい?僕はシンジ君にしか興味は無いし、今までで初めて見る彼の姿がとても可愛らしいから、何度も見ていつでもシンジ君の愛らしい姿を脳内に正確に映し出せる様に目に焼き付けているんじゃないか」 とまぶたを閉じて、悦に浸っていた。 母親はカヲルにとって無粋な事を聞いてしまった、と反省した。 大都会の高層マンション。 窓から景色を望めば、街が一望出来る高さだ。 高校生が一人で暮らすには広すぎる部屋に大きなベットが置かれ、そこには膝を抱え俯く華奢な少年。 「君は…どこにいるの…?」 ポツリと呟き、 「ふっ、くぅっ…」 こみ上げる感情を抑え切れず、薄い肩を震わせた。 「カヲル君…!」 もう限界だ…。 彼の名前を知ったのは5歳の時に開催された握手会だった。 僕は生まれて物心ついた頃から、一人の少年の姿を探していた。 その少年は生まれてから会ったことなどない、むしろ一目見たら忘れられないような容姿だったから、これは前世の記憶というものなんだろうか。 「また会えるよ」 と僕の前で死んでしまった。 その最後の姿が瞼にこびりついている様に消えてくれない。 死ぬ間際だっていうのに穏やかな笑顔で、最後まで僕を気遣っていた優しい君は何処にいるの? この世界にはいないの? 君に会いたい。 だからテレビに出るようになった。 はじめは両親の想いで入った芸能界だったけれど、メディアにたくさん露出すれば君に会えるんじゃないかって幼心に思ったんだ。 そしてあの日君に会えた。 記憶の少年よりだいぶ幼い姿だったけれど、すぐわかったんだ。 銀髪がフワフワとハネていて、真っ白な肌に真っ赤な瞳。 初めて会う記憶の中の少年に驚きのあまり一瞬時間が止まったみたいだった。 『なぎさかをるですっ!シンジ君のだいふぁんですっ!』 その声にハッとして君に目を向ければ、とても綺麗な笑顔を僕にくれて、僕は天使みたいだなって思った。 ずっと会いたかった…! この世界で生きていてくれた! 『なぎさ…カヲルくん?はじめまして!碇シンジですっ!ずっと君に…』 一人ひとりの握手時間はしっかり決められていて、二人は引き剥がされてしまう。 『えっ…?』 『待って…!カヲ…!』 行ってしまう! 待って!! ずっと探していたのに…! 仕事を放棄してカヲル君を追うことは出来なくて、握手会が終わってすぐ会場を飛び出す。 「カヲル君っ!」 カヲルの順番は中程、別れてからだいぶ経ってしまっていた。 探したって居るわけ無いのは分かっていたけれど、探さずにはいられなかった。 血相を変えて走り出していったシンジをマネージャーが追ってくる。 「シンちゃん!」 シンジのマネージャーは事務所の社長の娘で、シンジが入所したばかりの頃から世話を焼いてくれている葛城ミサト。 「はっ、はっ、ふっ」 「どぉしちゃったの〜?急に飛び出して〜」 肩で息をするシンジの前に膝をついて、顔を覗き込む。 「いないの!カヲル君が!」 「カヲル君?お友達?」 「ふっ、ちがうっ、やっと…」 動揺しているシンジにまだ若いミサトはどうしていいものか分からず困っていたが、いつもシンジの仕事がある時は母親のユイが付き添っている為、ユイの所へ連れて行こうとする。 「お母さんの所へ行きましょう?」 「やあっ!!」 「シンちゃん…」 そこにいつまでも楽屋に帰ってこないシンジを心配したユイがやってくる。 「あらあらシンちゃん、どうしたの?ミサトさん困ってる…」 ユイの姿を見た途端、ユイに飛びつくシンジ。 「おかぁ…!ママぁ!!」 首に手を回し、ずっと我慢していた涙が溢れ出す。 「うわああああああっ」 「どーしたのぉ、シンちゃん」 よしよしと頭を撫でて、シンジを抱きかかえる。 シンジは普段人前で「ママ」とは呼ばない。 ユイを「ママ」と呼ぶのは家族といる時だけと決めていたからだ。 幼いとは言いながら、そこはいつでもしっかりと区別していたシンジが今はそれが出来ずにいた。 シンジは幼いながらも仕事で疲れて大泣きする様なことは一度も無く、大人しくぐずぐす母の胸でぐずる子だった。 だからミサトはこんな普通の子供らしく泣くシンジを見るのは初めてで驚いた。 「ユイさん…シンジ君何だかいつもと様子が違いますけど…」 「ミサトさんには伝えておかないといけないわね。 実は…」 ユイはシンジの悩みの種を葛城に話しだした。 赤い糸は自分で手繰り寄せるんだ。 学校から帰り、のんびりと昨晩放送され録画しておいたシンジが出ているバラエティー番組(もちろんリアタイ済み)を観ていた時だった。 「なんだか最近のシンジ君、元気少ないな…。 笑顔が寂しそうだ」 そこに1本の電話が鳴り、母親が受話器を取った。 「ちょっ!カッ、カヲル!!」 随分と母は動揺していてブンブンとカヲルを手招きしている。 「なんだい?母さん。 僕に?」 「はい。 替わりました。 渚カヲルです」 「え?」 受話器から紡がれた言葉が非現実的過ぎて、頭が真っ白になる。 僕がシンジ君と一緒に写真集の撮影?! そう、運命の赤い糸は自ら手繰り寄せるんだ。

次の

もしアタシが幸せになれるとしたら・前編 失踪

シンジ 女装

コメント一覧 9• 暇つぶしにきたななしさん• 2018年02月20日 12:15• 元々特徴の無いのが特徴のシンジ君やろ• 暇つぶしにきたななしさん• 2018年02月20日 12:54• 何十年たっても皆エバー好きすぎだな• 暇つぶしにきたななしさん• 2018年02月20日 14:04• 暇つぶしにきたななしさん• 2018年02月20日 14:06• 1枚目の左下がどう見てもシンジ• 暇つぶしにきたななしさん• 2018年02月20日 17:20• 冬月先生拗らせ過ぎでドン引きなんやけど• 暇つぶしにきた名無しさん• 2018年02月20日 18:28• 笑顔動画て• 暇つぶしにきた名無しさん• 2018年02月20日 21:57• 丸を描く 2. 残りのフクロウを描く を思い出した。 暇つぶしにきたななしさん• 2018年02月21日 11:04• くっそ• 暇つぶしにきたななしさん• 2018年02月22日 00:13• エヴァンゲリオンは カヲルとシンジの愛の物語 特徴: SS専門ブログ 管理人: 暇P 移転先URLはこちらになります。 以前から記事カテゴリが勝手に変更される不具合があります。 もし間違ったカテゴリがありましたらコメントにてご指摘お願いします。 minnanohimatubushi2chblog. blogher. ニュー速SSVIP. sc 上記のサイトは当サイトと一切関係ありません。 支援などもしておりません。 旧: minnanohimatubushi livedoor. com 新:minnanohimatubushi gmail. livedoor.

次の

エヴァンゲリオン二次小説サイト リンク集

シンジ 女装

シンジは未だかつてないほどに混乱していた。 午前最後の講義も終わりさて昼食はどうしようかと考えながら机上を片付けていたらやたらと目立つ麗人に突然呼び止められた。 話があるからと言われ断る理由が思いつかなかったので仕方なしにのこのこ広大なキャンパスの片隅まで着いてきたらこれだ。 あまりの衝撃に頭はジーンとするし顔は自分でも分かるくらい真っ赤だ。 それを相手に悟られないように必死に顔を俯けている。 そう、落ち着いて。 何も自分だという確かな証拠はどこにもない。 認めなければいいのだ、それだけ。 そうすれば写真の向こうで楽しそうに笑っている"彼"と自分は無関係ということになる。 ただ少し似てるかもしれない赤の他人ということに。 「碇シンジくん?」 呼ばれてシンジは慌てて顔を上げた。 なかなかお目にかかれないであろう銀髪を風に靡かせながらシンジを呼んだ当人は柔和に笑っている。 …忌々しい雑誌を片手に持って。 「き、君が何を言っているか分からないんだけど!? 」 あぁ声が上擦っているしはっきりと否定していない。 何言ってるんですか、違いますって毅然ときっぱり言うはずだったのに!! こんな時にまではっきり言えない自分がシンジは情けなくなった。 「これは君だろう?って僕は言ったんだけど」 「違います!」 よし今度はきちんと言えた。 これで相手が引き下がってくれるといいんだけれどとシンジは期待した 面持ちで紅い瞳を見つめる。 が、目の前の麗人は持っていた雑誌を顔の位置まで掲げ優雅に笑ってみせたのだった。 シンジは強烈な羞恥心に襲われながら現実から目を背けるように思わず顔を横に向けてしまう。 その様子を愉しげに見つめていた麗人は雑誌の表紙を指差しながらおもむろに口を開いた。 「そうかな?ほら口元の辺り。 メイクはしてるけど君にそっくりだ」 「気のせいです」 「長い髪に少し隠れてしまっているけれど耳の形もよく似てる」 「目の錯覚じゃないですか?」 「鼻筋なんかも君と同じ通りだと思うし」 「僕もう少し鼻低いです」 「何よりこの黒曜石のような美しい瞳が君だと僕に訴えかけてきているんだけど」 「こ、こく!? え、えっ!?!? 」 間髪入れずに否定し続けていたシンジだがあまりに突飛な発言にそれすら出来なくなってしまった。 今何て言ったのこの人!? シンジは驚きのあまり目を見開きながら横に背けていた顔を正面に向け直してしまった。 瞬間愉快そうにこちらを見ている紅い瞳とかち合う。 頭に冷や水をかけられたような感覚にシンジは陥った。 先ほどまであまりの事態にショート寸前だった脳が急激に冷えていく。 嫌だ、もうここにいたくない。 この人に関わりたくない。 「とにかく違います、それは僕じゃないです。 変な言いがかりはやめてください! それじゃあ、さようなら!! 」 ここが広いキャンパスの中でも人気のないところで良かった。 思わず叫んでしまったが誰にも聞き止められることはなかっただろう。 そう思いながらシンジは駆け出そうとした。 もうその場にいるだけの度胸はなかったからだ。 透けそうな白い肌をしてはいるが意外とがっしりとした男らしい手でシンジの腕を掴んだのだ。 掴まれた腕を振り払おうにも痛い位に力を込められている為叶わない。 逃げ出したいのに逃がしてくれない。 シンジは自分の眼についに涙の膜が張ってきてしまったのを自覚した。 男の癖に情けない、こんな自分本当に大嫌いだ。 「…ごめんね」 その姿を見て申し訳なく思ったのだろうか、紅い瞳を切な気に歪め麗人は謝ってきた。 だったら腕を離してくれればいいのにとシンジは相手を睨む。 そう言えなかったのは怖かったからだ。 これ以上何か言ったら涙が一滴落ちてきそうだったから。 そんなの余りに恥ずかしいしみっともない。 「驚かせてごめん」 少し腕を掴む力を緩めて麗人は言った。 「君と話せて嬉しかったんだ」 「え?」 予想外の発言にシンジは思わず声をあげた。 てっきり悪意を向けられていると思ったのだ。 からかって面白がってそれで日頃の鬱憤を晴らされているのだと。 「君と話してみたかった。 僕は以前から君に興味を持っていたからね。 でも君とはそもそも学部も違うだろ?だからなかなか機会もなくて… そんな時にこの雑誌を本屋で見かけたんだ。 僕はね、天啓だと思ったよ。 これをきっかけに君と話してみればいいと神様が言ってるんだ、てね。 」 麗人は雑誌を大事そうに片腕に抱えながらそう言った。 その顔は思わず見惚れるほど美しい笑みをたたえている。 だからシンジの口からは疑問が零れた。 こんな綺麗な人が自分なんかに目を止めるはずがないのだから。 「なんで、」 「ん?」 「なんで、ぼくなんかに興味」 「好意をもっているから」 「へ」 すぐに返ってきた答えにシンジは戸惑った。 コウイ?コウイって?? 行為、校医、厚意…この流れだとどれも違うよな。 どういうことだ? 疑問が顔に出ていたのだろう、麗人は可笑しそうに笑うと一言、 「好きってことさ」 とのたまった。 「す、き??」 シンジは益々混乱する。 スキ、すき、好き? 誰が誰を、どういう意味で? まさか自分に言っているのだろうか。 実の父親にすら愛されなかった自分に? いやいやそれ以前に自分は男だ。 そりゃそういう格好をするのは好きだけどれっきとした男だ。 もしかして麗人は自分が実は女の子だと勘違いをしているのだろうか。 自分があんな格好をしているから。 いきなり自分の名前、名字ではなく名前を君付けでしかもどこか親しげに呼ばれたからだ。 彼とは今日が初対面なのだが… そんなことはどこ吹く風と言わんばかりに麗人は微笑み抱えていた雑誌を再び顔の辺りに掲げた。 「僕はまだ肝心なことを君から聞けてない。 この雑誌の美少女…いや、可愛い"男の娘"は君だよね?」 あぁよかった、麗人はちゃんと自分が男だって分かってたんだと一瞬シンジは論点違いなことを思った。 所謂現実逃避というやつだ。 問題は明らかにそこではないのだ。 ちなみにそのグラビアかなり際どいアングルで撮られていたりする。 さらに付け加えて言うならその雑誌adultonlyだ。 バレたら停学、いや退学、それ以前に人生の破滅だ。 なんとしても、なんとしてもバレるわけにはいかない。 認めるわけにはいかないのだ。 「だからそれは他人の」 「お願い、正直に答えてくれないか?」 シンジが言い切る前に麗人が言葉を重ねてきた。 「僕は君のことを知りたいんだ、好きだからね」 誰にも言わない、秘密にするからと麗人は必死にどこか哀願するような切なげな様子でシンジに詰め寄った。 その表情の破壊力たるや凄まじく同じ男のシンジが思わず顔を赤らめてしまうほどであった。 ダメだ、ダメだ、言っちゃダメだ…!! ぐらつく理性を総動員しシンジは必 死に桃色に染まった顔を麗人からそらした。 何せ今後の人生指差されながら生きていくかいかないかの瀬戸際なのだ。 そんな頑なな、でももう少しで開きそうなシンジの心を知ってか麗人はニヤリと笑ってまだ掴んだままのシンジの腕を自分の方に引いた。 わ、と声が零れたシンジを抱き止め低めの声を意識しつつ耳許で一言、 「ダメかい?」 後にシンジはこの時のことを思いだしこう振り返ることになる。 あれは卑怯だ、と。 「…ぼ、僕です」 へなへな力が抜けたようにシンジはその場にしゃがみこむ。 駄目だ、立っていられない。 「やっぱり」 麗人はそんなシンジを離しこれ以上ないくらいに微笑んでいた。 一方のシンジはというと湯気が出てきそうな程赤くなった顔を手のひらで覆い隠しながら何事かぶつぶつ呟いていた。 耳をすませてみるとあれはズルい、逆らえるわけがないと聞こえる。 「僕の愛の力は正しかったと言うわけだね」 あ、愛って… 頭上から響く誇らしげな声にシンジは反応する。 美しい人というのは語彙まで美しい言葉で埋め尽くされているのだろうか。 出来ればもう少し普通の言語で発言して頂きたいのだが。 「そうだシンジ君、お昼はまだだよね」 「え、まだだけど…」 突然変わった話題にシンジは顔を上げる。 というかシンジ君呼びはいつの間に確定したのだろうか。 そんなに親しい間柄ではないはずなのに。 「君を驚かせてしまったお詫びに是非ご馳走したいんだけれど」 あと僕たちが出会った記念も兼ねてね、と麗人は微笑みながらシンジに手を差し伸べた。 その手をやんわりと退けながら自分で立ち上がると申し訳なさそうにシンジは答える。 「いや、そんなの、えと…君に悪いから」 名前が出てこずとっさに君と麗人を呼ぶ。 まだ名前も教えてもらってないのだ。 そんな相手に奢って貰うなどシンジの性格上あり得ないことだった。 拒否された手を残念そうに麗人は引くとそれでも笑顔でこちらは引き下がることなく続けた。 「僕がしたくてすることだから君がそんな思いをすることはないさ。 それから僕は渚カヲルだよ。 シンジ君にはカヲルって呼んでもらいたいな」 「へ!? そんないきなり名前を呼び捨てなんて出来ないよ」 シンジは元より内向的な性格だ。 誰かと積極的に関わるなんてあまりない。 というかないに等しい。 故にいきなり名前を呼び捨てにするなんてハードルが高過ぎる話だった。 しかし麗人もとい渚カヲルは引かない。 「じゃあ君付けでいいから」 眉を八の字にして困ったようにこちらを伺われるとシンジも断れない。 しかもそれがこの世のものとは思えないレベルで綺麗な人であったなら尚更だ。 自分は面食いだったのかもしれないとシンジは今更ながらに気づく。 「え、えーと…カヲル、くん?」 戸惑いながら彼の人の名前を呼ぶ。 するとカヲルは花が綻ぶような笑顔をし、嬉しそうにシンジの頭を撫でた。 「そう、よくできました。 さてそれじゃあお昼食べにいこうか」 カヲルはそう言ってシンジの腕を引いていく。 和風がいい、それとも洋食?だの何処其処のお店がおすすめなんだけどだのシンジに話しかけながら、楽しそうに。 これが女の子ならエスコートされているみたいで絵になるのかもしれないが自分は男だ。 女装が趣味ではあるがれっきとした男だ。 そもそもお昼を食べに行くことは決定事項なんだね、とシンジは内心でつっこむ。 口に出さなかったのは何だか言っても無駄なような気がしたからだ。 上手いこと丸め込まれそうな気がする。 とにかくこの変わった麗人、渚カヲルと昼食を取りながら再度秘密を守ってくれるか確認しておかなくては。 あれがバレると人生が終了してしまいかねないから、そう思いながらシンジはカヲルにちょこちょこ着いていく。 まさかこの不思議美人さんと1週間後には女装してデート、2週間後には普通の姿でお家デート、3週間後にはお付き合い開始、そして4週間後には ベッドインしていることなんてこの時のシンジには思いもよらないことであった。

次の