花子くんヤシロキスシーン。 【地縛少年花子くん】花子くんの名言やセリフで胸キュンが止まらない!

【地縛少年花子くん:50話】最新話のネタバレ|寧々の寿命とジレンマ|漫画サイコー!

花子くんヤシロキスシーン

『好きだった…ずっと』 直人がそっと呟き、美奈子の頬を優しく撫でるように触れる。 美奈子は頬を染め、そっと目を閉じ、それを合図のように直人は美奈子の唇に近づく。 そして二人の影は一つに………… 「はぁ〜〜〜〜素敵っ!!」 そこまで読んだところで、寧々は感嘆の吐息を吐いた。 寧々が片手に持っている小説。 それは最近女子の間で人気の恋愛小説だ。 近々映像化もされる人気作品のようで、親友の葵からもオススメされて貸してもらったものだった。 因みに今は放課後。 いつもより早く学校の授業が終わったため、寧々は何時ものトイレ掃除の時間まで一人で教室で読んでいたのだ。 「美奈子と直人がすれ違いになった時はヒヤヒヤしたけど、最終的には想いが通じ合って良かった〜〜〜〜」 誰も聞いていないことをいいことに寧々は誰もいない教室で小説の感想をペラペラと話す。 「やっぱり想いが通じ合った後はキスよね……」 先程のページを読み返し、寧々は目をキラキラと輝かせてウットリとする。 「夕焼け色の教室で、好きな男の子とキス……なんてロマンチック…!」 はぁ、とまた寧々は吐息を吐き、いつもように妄想の世界へと想いを馳せる。 寧々と、もう一人の人物。 『好きだった…ずっと…』 そう頬を染めながら言う。 ちょ、ちょっと待って!!なんでそこで出てくるのが花子くんなの!!私の好きなタイプは源先輩みたいな王子様タイプで花子くんは全然好みじゃないのに!! やだやだ!と寧々は自分の妄想に慌てて否定して、首を振る。 すると不意に目に付いた時計の針がもうだいぶ進んでいることに気付いた。 「た、大変!花子くんのトイレ掃除の時間過ぎてる!!」 寧々は慌てて持っていた小説をカバンの中に入れ、支度を整える。 そしてさぁ、行こう…と後ろを振り返ろうとした時。 「ヤーシロっ」 不意に後ろから声が聞こえ、ビクッと肩をあげる。 その声は妄想の中で聞いた声と似ている。 振り返った先…その声の持ち主の先に目を向ける。 するとそこにいたのは、黒い学生服を身に纏った花子くん……ではない。 「あ、貴方は………」 「アハっ、普だと思った?」 そう、そこにいたのは…花子くんの双子、つかさだった。 つかさは楽しげに「普みたいに呼んでみたんだけど、似てた?」とケタケタと笑う。 だがそんなつかさとは真逆に、寧々はその姿に、すかさず持っていた鞄を盾のように前にやり、身体を強張らせ、身構える。 それもそのはず。 このつかさという花子くんに似た男の子に、寧々は以前誘拐されたあげく、消されそうになったし、実際暴力を振るわれそうになったこともあった。 あの時はたまたま運が良く助かったものの、今度は何をされるか分かったものではない。 あの時のことを思い出し、寧々は緊張と恐怖で手に力が入り、足は少し震える。 そんな寧々を知ってか知らずか、目の前のつかさはニヤニヤと楽しそうに笑みを浮かべる。 「ねーねー、こんなところで何してるの?一人?普とは今日は一緒じゃないんだね」 そう言いながら、つかさは一歩。 また一歩と寧々との距離を詰めてくる。 寧々もそれに合わすように後退りするが、それもすぐに後ろの机に阻まれてしまう。 そうしてとうとうつかさと寧々の距離はすぐそばまで縮まる。 「な、何?何の用?」 どうにか絞り出した寧々の声は細く、震えていて、とても情けないものだった。 そんな寧々につかさは「用?」と首をコテンと可愛らしく傾げる。 「用がないとダメなの?」 「………そ、そういうわけじゃないけど……」 寧々はその返答に困惑する。 相手の目的が分からないとなると、ますます恐怖が膨れ上がる。 そうしているうちに、つかさは黒い瞳を細め、寧々にスッと手を伸ばそうとする。 「…っや!」 寧々は思わず持っていた鞄をつかさに向かって投げる。 だがそんなものは大した攻撃にはならず、鞄は当たったものの、つかさ自身は平気そうで、寧々の鞄だけが反動で床に無残に落ちる。 しかも、寧々は慌てていてちゃんとチャックを閉め忘れていたのだろう。 落ちた時に、鞄の中身が少し外に出てしまった。 寧々が、あっ…と思ってる間に、つかさがそれに気付いて拾い上げる。 「なにこれ?」 「ちょ、ちょっと……!」 「なんか挟まってる」 寧々が挟んだおいた栞だ。 さっきのシーンで寧々は栞を挟んだままだった。 ますますまずい…!と思う。 だが、寧々の思い虚しく、つかさはその栞の挟まったページをペラペラ読み進める。 「『そして二人の影は一つに………』って、これってチューしてるってこと?チュー??」 「うっ…!」 つかさの無邪気な質問に寧々は言葉に詰まる。 好きなシーンではあるが、こういう風に突っ込まれると、なぜか恥ずかしくなる。 寧々は「そ、そうだけど…」とモニョモニョと小さな声で答える。 「ふーん、この二人チューしてるんだー!」 そう言って、キャッキャッと楽しそうに笑うつかさの姿に、寧々はなんだか拍子抜けな気持ちになる。 つかさというこの男の子は、いつもこうだ。 怖い雰囲気を纏っていたかと思えば、こういう年相応な男の子の反応したりして、緊張してる自分が馬鹿みたいに思えてくる。 だが、そこがますますこの男の子が何を考えているのか分からなくて怖いところでもある。 そんなことを考えていると、つかさは「はい!」と落ちていた物ごと、本も鞄に入れて寧々に手渡してくれた。 「あ、ありがとう……」 「ん、いーよ!」 恐る恐る寧々はその差し出された鞄の持ち手を握り、つかさから受け取ろうと…… ギュッ 「えっ」 受け取ろうとした時、その手首をつかさのもう一つの手に握られ、グイッと引っ張られる。 かと思ったらもう目の前には、つかさのあの引き込まれそうな真っ黒い瞳があった。 「つーかまえた」 語尾にハートマークが付きそうなくらいの口調で、つかさはニヤリと笑う。 寧々はヒッと息をのんで、慌てて距離を離そうとするが、掴まれた手首がものすごい力で握られていて振りほどけない。 それどころか、ますますつかさの手に力が込められていく。 「いたっ!痛いっ、離して…!」 寧々が痛みに表情を歪めても、つかさは笑みを深くするだけで、離そうとも、力を弱めようともしない。 「もう普とはチューした?」 「な、何言って……」 「した?」 「っい…!し、してない!してないから!!」 「そっかー、まだしてないんだ!」 前にも似たような質問をされたとこがある。 一体この質問に何の意味があるのか分からないが、つかさはニコニコと満足気に笑う。 そうして、グッと鼻と鼻がくっつきそうなほど、顔を近寄らせ、あの真っ暗な闇のような瞳が寧々の瞳をとらえる。 「じゃあ、俺とする?」 「へ……」 投げかけられたその言葉が耳から頭に到達する前に、寧々の目いっぱいにつかさの顔。 唇の端に何かが触れたような感触がした。 「あ、外しちゃったや」 感触が離れた時、そんな場違いなほど明るい声が誰もいない教室に響く。 そうして、やっと頭が理解に追いつく。 そんな寧々に、つかさは黒い瞳を愉快そうに歪める。 「どーだった?外しちゃったけど、あの小説みたいだったよね?」 「小、説………」 放課後。 確かに今の現状は、だいぶ異なってはいるが、あの小説のワンシーンを再現したようだった。 そこで、スッと頭に思い浮かぶある人物。 「ねーねー、どうだった?口ではないけど、レモン味だ……」 なかなか返答をしない寧々につかさは顔を覗き込みながら問いかけようとしたが、その声は途中で途切れた。 「……っ……、」 寧々の紅玉色の瞳がゆらゆらと揺れ、静かに目元から涙が零れおちる。 「な、んで………」 寧々は咄嗟に涙を止めようと片手でゴシゴシと拭うが、一向に涙は止まらない。 それどころかさっきよりも涙が溢れ出てくる。 そんな寧々の姿に、つかさはキョトンとした表情をして、スッと掴んでいた手を離した。 そうして、今度は寧々の頬に手を伸ばす。 ビクッと震える寧々だが、つかさはそんな寧々の涙に濡れる目元を親指で拭うようになぞる。 そうして、ニッと口元を歪ませる。 「かーわいい」 ウットリするように、そして悪びれた様子のないその言葉に。 寧々の頭の中で何かがプツン、と音を立てて切れた。 寧々が片手を振り上げ、目の前のつかさめがけて思いっきり頬を引っ叩いたのだ。 叩かれたつかさは、思ってもいなかったのか、叩かれた頬を片手で抑えながら、呆然とする。 そんなつかさに、寧々は涙を零しながら、キュッと口を閉じ、やっと解放された手で床に落ちたままだった鞄を拾う。 そうしてつかさから背を向け、逃げるように教室を出て行った。 そうして、ガラッと大きな音をたてて女子トイレのドアが開いた。 そこには、まだかまだかと待っていた少女の姿。 「あ〜、やっと来た!遅いよ、ヤシ……」 ロ…と続けようとした花子くんの言葉は、その少女…寧々の異様な雰囲気を感じ取り、口の奥へと飲み込まれた。 「うっ、……ううっ……」 眉根は下がり、目からは涙がボロボロと溢れ出ていて、あからさまにいつもの寧々の様子とは違うとわかる。 寧々はその場で蹲り、顔を膝の間に埋めて嗚咽を漏らす。 「や、ヤシロ!?どうしたの?何かあった?どこか痛いの?」 慌てて近寄ってそう尋ねる花子くんに寧々は首を横に振る。 知られたくない、寧々は心の底から思った。 あの時。 つかさにキスされた後。 寧々の頭の中に浮かんだのは紛れもなく花子くんだった。 『ヤシロ……』 優しく笑み、名前を呼んでくれる花子くん。 その表情が頭に浮かんできた瞬間、寧々の 視界は歪み、気付けば次から次へと涙が零れ出ていた。 つかさにキスされたから、無理やりだったから、怖かったから……いろいろ理由はあるのかもしれない。 けど、それだけじゃない。 何故かとてつとなく悲しかった。 同じ顔だけど、全然違う。 そんな人に未遂だったとはいえ、そんなことをされたのがとてつもなく悲しくて、そして腹が立った。 「ヤシロ」 頭上から自分の名前を呼ぶ声がした。 そして、次の瞬間にはフワッと身体を包み込まれる感覚。 「……何があったのかは分からないけど、大丈夫だから。 もう俺がいるから、そんな泣かないで」 花子くんは優しい声色で、落ち着かせるように耳元で囁く。 寧々はその優しさに、さっきの悲しみが溶けていくような感覚がした。 「うん…… ありがとう、花子くん」 寧々は涙をこぼしながら、その優しさに甘えるように、ギュッと花子くんを抱きしめ返した。 「そーお?」 「そうよ。 さっきまで姿が見えないと思ったらいきなり現れて……それにその頬どうしたの?すごく腫れてるようだけど」 抱きしめてくるつかさを振りほどき、サクラはつかさの頬を指摘する。 さっきから気になっていたのだ。 するとつかさはなんでもないように「あー、これね」と笑う。 「ヤシロに叩かれたんだー!」 「ヤシロさんに?……何かしたの?」 「うん、キスした。 外しちゃったけど」 それを聞いて、サクラは一瞬固まるがすぐに、はぁ…と大きなため息をつく。 「何やってるの、貴方は……」 「えへへ、すごく痛かった」 「でしょうね。 ……でも、その割には嬉しそうだけど」 「うん!ヤシロ可愛かったからね!」 つかさは言いながらさっきの寧々の表情を思い出し、ニッと口元を歪める。 「普と遊ぶのも楽しいけど、ヤシロと遊ぶのも楽しかったー!」 「……あんまりヤシロさんをいじめちゃダメよ」 「あ、サクラ妬いてるの?サクラも俺とキスする?」 「妬いてないし、しない」 サクラの返答につかさは「ちぇー」と不貞腐れながら頭では、寧々と普のことを浮かべていた。 またヤシロに会いたいな……今度は普と一緒に、ね つかさはクスクスとその時のことを考えて、嬉しそうに笑うのだった。

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漫画 キス 地獄少年花子くん

花子くんヤシロキスシーン

虚構推理に比べるとストーリー性に欠ける気がする。 知りたい!!ってこっちが答えちゃいそうですよねw しかもその後の花子くんと寧々ちゃんの指切りが最高です! 急にヤシロに会いたくなっちゃって 寧々ちゃんが授業を受けているときに不意に現れた花子くんが言ったセリフです。 唐突な花寧々の供給がきて心臓がどくどくしちゃいますよねw 花子くんって急に寧々ちゃんにデレますよね…最高です…! ヤシロが急に鏡に吸い込まれちゃって俺だって寂しかったのになーヤシロは寂しくなかったの?シンパイもしてたのに これも教室で寧々ちゃんに言ったセリフです。 花子くんのこういうところが最高ですよね! 嫉妬したりデレたり本当に心臓に悪いです…。 おれだったらもっとずーっとヤサシクするけどなー(幼少期あまね) 寧々ちゃんが境界でトラブルにあって過去にたどり着きます。 その時に出会った幼少期のあまねくんが言ったセリフですね。 ヤサシクするってこの時から言っていたみたいですが、誰かからの教えなのでしょうか? おねーさんちょっとだけおれのタイプかも(幼少期あまね) 幼少期のあまねくんが寧々ちゃんに言ったセリフです。 寧々ちゃんに「タイプ」って言っているということは花子くんにとって寧々ちゃんは好みの女性ということですよね! 最高…ww 幼少期からこの調子では成長したらあんな感じになるわけです。 じゃあねヤシロは俺が連れて行く エソラゴトの空間で寧々ちゃんを生かしておくために言ったセリフです。 花子くんの闇が見えるシーンはあまりありませんよね。 花子くんは少し前から覚悟していたとは思いますが、ここで初めて寧々の今後についてどうにかしたいと口にしましたね。 …もうそろそろ動けないんじゃない?少年四番の力を借りてもその程度…そんなんでヤシロをどうやって助けてあげるって? 甘いんだよ 闇を見せた花子くんに光が楯突いた時のセリフです。 確かに光くんと花子くんでは力にかなり大きな差がありますよね。 花子くんがこんな風に光にはっきりいうとは思っていなかったので少しびっくりしました。 誰も彼も救いたい諦めないってそういうトコ俺はスキだけどサー…結局いつもなんとかしてるのって俺だよねちょっと黙っててくれる? 先ほどのセリフに引き続き言ったセリフです。 怒っている花子くんも新鮮でかっこいいですよねw 寧々ちゃんにこんなに真剣になれるっているのがよく伝わりますね。 どうして…どうして俺はこんなことするんだろうね大丈夫俺がヤシロを助けてあげる 花子くんが闇を見せた後に寧々ちゃんと会って言ったセリフですね。 助けてあげるって一言でこんなにキュンとするとは… これも私の好きな名言の一つです。 どこにも行かないでほしいなんて思ってるわけないだろ…そんなの俺と同じだ未来なんてない罪を償うためだけに存在してる俺と エソラゴトの空間で生かしておきたいと花子くんが思っていることに対して、問いただした寧々ちゃんに言ったセリフです。 この言葉を聞くと今後2人が一緒に居られる未来がないのかなと感じてしまいますね。 2人の未来はどうなっていくのでしょうか? ヤシロは夢見がちで騙されやすくてメチャクチャで足首も太くて…寿命のことなんて最初からわかってた俺は死者だし今更誰が死のうとどうだってよかったどうだって…よかったはずだったのに 先ほどのセリフに引き続き寧々ちゃんに言った言葉です。 花子くんが寧々ちゃんのことをどう思っているかについて真剣に話すのは初めてではないでしょうか? 寧々ちゃん愛されてるなぁと感じますね。 俺はヤシロに生きていて欲しい そして先ほどまでのセリフの一番最後に言ったセリフです。 これも名言ですよね! 生きていてほしいってもう幽霊になってしまっている花子くんにとってはかなり大きな言葉だと思います。 それをしっかり言えるって強いですね。 ヤシロのお願いには俺弱いんだよね… 90年後まで生きていたいと言った寧々ちゃんへの花子くんのセリフです。 このセリフを改めてみると、初めての寧々ちゃんのお願いの時からそうだったのかなとか考えてしまいますよねw 寧々は幼少期の花子くんに赤い短冊が欲しいとお願いしていますが、その時からの記憶があったりするのでしょうか? ごめんねヤシロ俺は月へは行けないいきていた頃に叶えられなかった願いが死んだ後に叶うことはないんだ 寧々をエソラゴトの空間から出すために送った後にいったセリフです。 このセリフって切ないですよね。 花子くんの生きていた頃の願いって本当に月に行くことだけだったのでしょうか? 勘ぐってしまいますw でも90年後まで生きていたいだっけ?随分ワガママだけど…いいよ叶えてあげる 先ほどのセリフの後にいった言葉ですね。 寧々ちゃんだからこそ花子くんも生きていてほしいと思うんだろうなと実感します。 今後まだまだ名言が増えていきそうですよね! ちょっと学園に怪異が蔓延るくらいカミサマだって許してくれるさ 盂蘭盆に近づいてきた頃の七不思議の会議での花子くんのセリフです。 議題としては花子くんが七不思議の依代を壊して回っているために学園に怪異が蔓延ることでした。 それに対しての花子くんの回答です。 こういう少しダークな瞬間もたまりませんw どうする一番俺にお願いする? 6番に連れ去られた葵を追う茜くんと寧々がエレベータに乗ります。 そこで寧々ちゃんたちを助けるために花子くんが無線で連絡してきました。 その時のセリフです。 ここ個人的に最高でした!!w 寧々ちゃんが人質に囚われて必死に打開しようとしているところがもう最高…w 【地縛少年花子くん】花子くんの名言やセリフで胸キュンが止まらない!:まとめ いかがでしたでしょうか? やはり威力がすごいですね… こんなの目の前で言われてる寧々ちゃんの心臓どうなってるのって思いますが… 新刊が出次第随時更新していきます! それでは最後までご覧頂きありがとうございました! ・.

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【地縛少年花子くん:51話】最新話のネタバレ|シジマが伝える花子くんの望みとは|漫画サイコー!

花子くんヤシロキスシーン

『好きだった…ずっと』 直人がそっと呟き、美奈子の頬を優しく撫でるように触れる。 美奈子は頬を染め、そっと目を閉じ、それを合図のように直人は美奈子の唇に近づく。 そして二人の影は一つに………… 「はぁ〜〜〜〜素敵っ!!」 そこまで読んだところで、寧々は感嘆の吐息を吐いた。 寧々が片手に持っている小説。 それは最近女子の間で人気の恋愛小説だ。 近々映像化もされる人気作品のようで、親友の葵からもオススメされて貸してもらったものだった。 因みに今は放課後。 いつもより早く学校の授業が終わったため、寧々は何時ものトイレ掃除の時間まで一人で教室で読んでいたのだ。 「美奈子と直人がすれ違いになった時はヒヤヒヤしたけど、最終的には想いが通じ合って良かった〜〜〜〜」 誰も聞いていないことをいいことに寧々は誰もいない教室で小説の感想をペラペラと話す。 「やっぱり想いが通じ合った後はキスよね……」 先程のページを読み返し、寧々は目をキラキラと輝かせてウットリとする。 「夕焼け色の教室で、好きな男の子とキス……なんてロマンチック…!」 はぁ、とまた寧々は吐息を吐き、いつもように妄想の世界へと想いを馳せる。 寧々と、もう一人の人物。 『好きだった…ずっと…』 そう頬を染めながら言う。 ちょ、ちょっと待って!!なんでそこで出てくるのが花子くんなの!!私の好きなタイプは源先輩みたいな王子様タイプで花子くんは全然好みじゃないのに!! やだやだ!と寧々は自分の妄想に慌てて否定して、首を振る。 すると不意に目に付いた時計の針がもうだいぶ進んでいることに気付いた。 「た、大変!花子くんのトイレ掃除の時間過ぎてる!!」 寧々は慌てて持っていた小説をカバンの中に入れ、支度を整える。 そしてさぁ、行こう…と後ろを振り返ろうとした時。 「ヤーシロっ」 不意に後ろから声が聞こえ、ビクッと肩をあげる。 その声は妄想の中で聞いた声と似ている。 振り返った先…その声の持ち主の先に目を向ける。 するとそこにいたのは、黒い学生服を身に纏った花子くん……ではない。 「あ、貴方は………」 「アハっ、普だと思った?」 そう、そこにいたのは…花子くんの双子、つかさだった。 つかさは楽しげに「普みたいに呼んでみたんだけど、似てた?」とケタケタと笑う。 だがそんなつかさとは真逆に、寧々はその姿に、すかさず持っていた鞄を盾のように前にやり、身体を強張らせ、身構える。 それもそのはず。 このつかさという花子くんに似た男の子に、寧々は以前誘拐されたあげく、消されそうになったし、実際暴力を振るわれそうになったこともあった。 あの時はたまたま運が良く助かったものの、今度は何をされるか分かったものではない。 あの時のことを思い出し、寧々は緊張と恐怖で手に力が入り、足は少し震える。 そんな寧々を知ってか知らずか、目の前のつかさはニヤニヤと楽しそうに笑みを浮かべる。 「ねーねー、こんなところで何してるの?一人?普とは今日は一緒じゃないんだね」 そう言いながら、つかさは一歩。 また一歩と寧々との距離を詰めてくる。 寧々もそれに合わすように後退りするが、それもすぐに後ろの机に阻まれてしまう。 そうしてとうとうつかさと寧々の距離はすぐそばまで縮まる。 「な、何?何の用?」 どうにか絞り出した寧々の声は細く、震えていて、とても情けないものだった。 そんな寧々につかさは「用?」と首をコテンと可愛らしく傾げる。 「用がないとダメなの?」 「………そ、そういうわけじゃないけど……」 寧々はその返答に困惑する。 相手の目的が分からないとなると、ますます恐怖が膨れ上がる。 そうしているうちに、つかさは黒い瞳を細め、寧々にスッと手を伸ばそうとする。 「…っや!」 寧々は思わず持っていた鞄をつかさに向かって投げる。 だがそんなものは大した攻撃にはならず、鞄は当たったものの、つかさ自身は平気そうで、寧々の鞄だけが反動で床に無残に落ちる。 しかも、寧々は慌てていてちゃんとチャックを閉め忘れていたのだろう。 落ちた時に、鞄の中身が少し外に出てしまった。 寧々が、あっ…と思ってる間に、つかさがそれに気付いて拾い上げる。 「なにこれ?」 「ちょ、ちょっと……!」 「なんか挟まってる」 寧々が挟んだおいた栞だ。 さっきのシーンで寧々は栞を挟んだままだった。 ますますまずい…!と思う。 だが、寧々の思い虚しく、つかさはその栞の挟まったページをペラペラ読み進める。 「『そして二人の影は一つに………』って、これってチューしてるってこと?チュー??」 「うっ…!」 つかさの無邪気な質問に寧々は言葉に詰まる。 好きなシーンではあるが、こういう風に突っ込まれると、なぜか恥ずかしくなる。 寧々は「そ、そうだけど…」とモニョモニョと小さな声で答える。 「ふーん、この二人チューしてるんだー!」 そう言って、キャッキャッと楽しそうに笑うつかさの姿に、寧々はなんだか拍子抜けな気持ちになる。 つかさというこの男の子は、いつもこうだ。 怖い雰囲気を纏っていたかと思えば、こういう年相応な男の子の反応したりして、緊張してる自分が馬鹿みたいに思えてくる。 だが、そこがますますこの男の子が何を考えているのか分からなくて怖いところでもある。 そんなことを考えていると、つかさは「はい!」と落ちていた物ごと、本も鞄に入れて寧々に手渡してくれた。 「あ、ありがとう……」 「ん、いーよ!」 恐る恐る寧々はその差し出された鞄の持ち手を握り、つかさから受け取ろうと…… ギュッ 「えっ」 受け取ろうとした時、その手首をつかさのもう一つの手に握られ、グイッと引っ張られる。 かと思ったらもう目の前には、つかさのあの引き込まれそうな真っ黒い瞳があった。 「つーかまえた」 語尾にハートマークが付きそうなくらいの口調で、つかさはニヤリと笑う。 寧々はヒッと息をのんで、慌てて距離を離そうとするが、掴まれた手首がものすごい力で握られていて振りほどけない。 それどころか、ますますつかさの手に力が込められていく。 「いたっ!痛いっ、離して…!」 寧々が痛みに表情を歪めても、つかさは笑みを深くするだけで、離そうとも、力を弱めようともしない。 「もう普とはチューした?」 「な、何言って……」 「した?」 「っい…!し、してない!してないから!!」 「そっかー、まだしてないんだ!」 前にも似たような質問をされたとこがある。 一体この質問に何の意味があるのか分からないが、つかさはニコニコと満足気に笑う。 そうして、グッと鼻と鼻がくっつきそうなほど、顔を近寄らせ、あの真っ暗な闇のような瞳が寧々の瞳をとらえる。 「じゃあ、俺とする?」 「へ……」 投げかけられたその言葉が耳から頭に到達する前に、寧々の目いっぱいにつかさの顔。 唇の端に何かが触れたような感触がした。 「あ、外しちゃったや」 感触が離れた時、そんな場違いなほど明るい声が誰もいない教室に響く。 そうして、やっと頭が理解に追いつく。 そんな寧々に、つかさは黒い瞳を愉快そうに歪める。 「どーだった?外しちゃったけど、あの小説みたいだったよね?」 「小、説………」 放課後。 確かに今の現状は、だいぶ異なってはいるが、あの小説のワンシーンを再現したようだった。 そこで、スッと頭に思い浮かぶある人物。 「ねーねー、どうだった?口ではないけど、レモン味だ……」 なかなか返答をしない寧々につかさは顔を覗き込みながら問いかけようとしたが、その声は途中で途切れた。 「……っ……、」 寧々の紅玉色の瞳がゆらゆらと揺れ、静かに目元から涙が零れおちる。 「な、んで………」 寧々は咄嗟に涙を止めようと片手でゴシゴシと拭うが、一向に涙は止まらない。 それどころかさっきよりも涙が溢れ出てくる。 そんな寧々の姿に、つかさはキョトンとした表情をして、スッと掴んでいた手を離した。 そうして、今度は寧々の頬に手を伸ばす。 ビクッと震える寧々だが、つかさはそんな寧々の涙に濡れる目元を親指で拭うようになぞる。 そうして、ニッと口元を歪ませる。 「かーわいい」 ウットリするように、そして悪びれた様子のないその言葉に。 寧々の頭の中で何かがプツン、と音を立てて切れた。 寧々が片手を振り上げ、目の前のつかさめがけて思いっきり頬を引っ叩いたのだ。 叩かれたつかさは、思ってもいなかったのか、叩かれた頬を片手で抑えながら、呆然とする。 そんなつかさに、寧々は涙を零しながら、キュッと口を閉じ、やっと解放された手で床に落ちたままだった鞄を拾う。 そうしてつかさから背を向け、逃げるように教室を出て行った。 そうして、ガラッと大きな音をたてて女子トイレのドアが開いた。 そこには、まだかまだかと待っていた少女の姿。 「あ〜、やっと来た!遅いよ、ヤシ……」 ロ…と続けようとした花子くんの言葉は、その少女…寧々の異様な雰囲気を感じ取り、口の奥へと飲み込まれた。 「うっ、……ううっ……」 眉根は下がり、目からは涙がボロボロと溢れ出ていて、あからさまにいつもの寧々の様子とは違うとわかる。 寧々はその場で蹲り、顔を膝の間に埋めて嗚咽を漏らす。 「や、ヤシロ!?どうしたの?何かあった?どこか痛いの?」 慌てて近寄ってそう尋ねる花子くんに寧々は首を横に振る。 知られたくない、寧々は心の底から思った。 あの時。 つかさにキスされた後。 寧々の頭の中に浮かんだのは紛れもなく花子くんだった。 『ヤシロ……』 優しく笑み、名前を呼んでくれる花子くん。 その表情が頭に浮かんできた瞬間、寧々の 視界は歪み、気付けば次から次へと涙が零れ出ていた。 つかさにキスされたから、無理やりだったから、怖かったから……いろいろ理由はあるのかもしれない。 けど、それだけじゃない。 何故かとてつとなく悲しかった。 同じ顔だけど、全然違う。 そんな人に未遂だったとはいえ、そんなことをされたのがとてつもなく悲しくて、そして腹が立った。 「ヤシロ」 頭上から自分の名前を呼ぶ声がした。 そして、次の瞬間にはフワッと身体を包み込まれる感覚。 「……何があったのかは分からないけど、大丈夫だから。 もう俺がいるから、そんな泣かないで」 花子くんは優しい声色で、落ち着かせるように耳元で囁く。 寧々はその優しさに、さっきの悲しみが溶けていくような感覚がした。 「うん…… ありがとう、花子くん」 寧々は涙をこぼしながら、その優しさに甘えるように、ギュッと花子くんを抱きしめ返した。 「そーお?」 「そうよ。 さっきまで姿が見えないと思ったらいきなり現れて……それにその頬どうしたの?すごく腫れてるようだけど」 抱きしめてくるつかさを振りほどき、サクラはつかさの頬を指摘する。 さっきから気になっていたのだ。 するとつかさはなんでもないように「あー、これね」と笑う。 「ヤシロに叩かれたんだー!」 「ヤシロさんに?……何かしたの?」 「うん、キスした。 外しちゃったけど」 それを聞いて、サクラは一瞬固まるがすぐに、はぁ…と大きなため息をつく。 「何やってるの、貴方は……」 「えへへ、すごく痛かった」 「でしょうね。 ……でも、その割には嬉しそうだけど」 「うん!ヤシロ可愛かったからね!」 つかさは言いながらさっきの寧々の表情を思い出し、ニッと口元を歪める。 「普と遊ぶのも楽しいけど、ヤシロと遊ぶのも楽しかったー!」 「……あんまりヤシロさんをいじめちゃダメよ」 「あ、サクラ妬いてるの?サクラも俺とキスする?」 「妬いてないし、しない」 サクラの返答につかさは「ちぇー」と不貞腐れながら頭では、寧々と普のことを浮かべていた。 またヤシロに会いたいな……今度は普と一緒に、ね つかさはクスクスとその時のことを考えて、嬉しそうに笑うのだった。

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