西浦博。 【西浦博インタビュー】インフルエンザはなぜ大流行するのか

いまさら西浦批判って、よくわからない|ショーンKY|note

西浦博

感染症の数理モデル 出典:西浦博氏提供資料 感染症の数理モデルは「流行動態を模倣する数理的な記述」のことを指す。 数理モデルを活用することで、従来まで必ずしも科学的根拠が十分ではなかった感染症対策の立案と実施過程において、より客観的に流行動態を把握したり、近未来の流行を予測することで、理論的な裏付けのもとに対策の立案や妥当性の評価を行うことができるようになる。 詳しく見ると、理論的に予防接種率が不足しているという結果が出ている集落では流行が頻発していた。 逆に、接種率が足りているとされるところでは流行が起きていない。 衝撃的だった。 「一つの式だけなのに、すごい」 これは何だろう? 学生インターンだった西浦氏が訊ねると、分厚い本を渡されて「ここにある数理モデルに基づいて計画している」のだという。 臨床医になるよりも、この数理モデルを医学に応用する研究に進むと決心したからだ。 そして都立病院で1年だけ研修したあと、清水の舞台から飛び降りるつもりで、海外に飛び出した。 その本の著者Roy Anderson教授に教えを乞うためにロンドンに向かう。 当時の日本には、このような分野で十分な指導を仰げる先生がいなかった。 西浦氏が日本に戻ってきたのは、それから10年後のことである。 その教授のところで本人の言葉を借りれば「モグリの」研究生になり、大学院に入ってイギリス、ドイツ、オランダと研究機会を求めて渡り歩いた。 念願のテーマである感染症への数理モデルの応用である。 流行状況を把握して、これから何をしなければならないかという政策立案も含めて研究を続ける。 ロンドンにいたときには、カバン持ちで世界保健機関(WHO)などの国連機関の研究会議にも出席し、どんな感じで先生がカードを切るのかを説明してもらったりもした。 この経験は、後に日本で政策立案に関わるときに大いに役立つこととなる。 欧州を中心にモデル活用 感染症の数理モデルとはそもそも何か。 「感染症がどのように伝播し、感染した人がどの程度の期間で発症し、重症化するのかといったプロセスを数式で記述する」ことだと西浦教授は言う。 そしてここ15年ほどで数理モデルの妥当性や信頼性が飛躍的に高まった結果、欧州を中心に保健医療政策の形成過程で盛んに活用されるようになったともいう。 数理モデルの活用で何が可能になるのか。 分かりやすいのは予防接種の見積もりだと説明する。 さまざまの感染症に対して「ワクチンを接種して人口の何パーセントが免疫を持てば大規模な流行を防ぐことができるのかを計算することができる」 2012年から13年にかけて、日本で風疹が大流行をしたことがある。 その時のデータを分析すると、流行の中心的役割を果たしたのは成人男性だった。 風疹の定期接種は1994年まで女子中学生のみだったため、2010年代になると免疫のない成人男性が目立つようになっていた。 そこで成人男性のデータを感染症モデルに取り込んで、風疹がまた流行しないようにするための条件を計算してみた。 その結果、30〜50歳代の男性の約2割が風疹の免疫を新たに獲得すれば大規模な流行は起こらないという結論を得た。 30〜50歳代の男性に優先的に予防接種すべきこと、そのための予算がどの程度必要か、それを国立感染症研究所の本研究の統括責任者に伝えた。 そしてこの話はさらに前進する。 予算を得て、どのような予防接種プログラムによって目標を達成するのか、その一助とすべく新しいプロジェクトを立ち上げて議論を進めているという。 予防接種に対する示唆 2012年から2013年にかけて大規模な風疹の流行がみられた。 このとき、予防接種の集団免疫割合を算出したうえで、優先的に予防接種を接種すべきターゲットを特定できる数理モデルを構築し、実際の流行動態を分析してみたところ、30代から40代男性の発症率が顕著であることがわかった。 このようにして数理モデルを用いることにより、優先的に接種すべき対象を明確にするとともに、それに必要となる予算規模などを検討するためのエビデンスを提供することができる。 なかなか受け入れられない しかし日本の徒弟制度から離れて海外に長期滞在していた西浦教授にとって、日本の政策形成の現場に関わるのはそう簡単ではなかった。 どんな研究をしていようが、どんな経験を積んでいようが、それだけでは厚生労働省などに行っても、まじめに取り合ってもらえない。 国際的に認められた業績をしっかりと積み上げることがどうしても必要だった。 それができれば、自分の言うことも無視されなくなると考えた。 それが海外での研究が長引いた理由でもあった。 ある時気がついた。 パンデミックに際して誰に優先的にワクチン接種をするかというポジションペーパーをWHOが出すと、日本の厚労省はそれを和訳して使っていた。 実は「そのペーパーの作成に携わっていたのは自分たちだった」(西浦教授)という。 WHOなどを通して情報を入れれば、たちまち日本政府の扱いが変わるということを実感したきっかけである。 2009年に新型インフルエンザH1N1が大流行したとき、オランダから日本に出張してきた西浦氏が見たのは、日本の大パニックだった。 実はこのとき、日本政府はパンデミックに備えて、かなり周到なマニュアルを用意していた。 それに従って、国際空港に検疫の職員に加えて防衛省や国立病院機構の医師・看護師を動員して機内検疫を実施した。 メキシコから始まって北米全域で流行していたため、北米から到着した旅客機にポータブルサーモスキャナーを持ち込んで乗客の熱を測る。 マニュアル通りの水際作戦である。 それでも神戸と大阪でH1N1による流行が起こった。 感染していても発熱しない人が4割ぐらいいるし、感染しても発症前で発熱していない人もいる。 仮に発熱していても市販薬を飲んで熱が下がっている人もいる。 サーモスキャナーだけではとても捕捉しきれない。 検疫を通り抜ける感染者が出る。 ではどれくらい素通りしたかという分析を数理モデルを使って推定した。 その結果は衝撃的ですらある。 発熱者を探すだけでは100人にわずか1人の感染者しか発見できないというものだった。 延べ3万人が動員されたというこの水際作戦はほぼ役に立たなかった。 作戦は見直しを余儀なくされ、研究結果をもとに効果が極めて限定的であることが報告された。 かつてはHIV感染者の報告数がこんな傾向で続くだろうという「見通し」が何の根拠もなく置かれ、対策が議論されていた。 しかし数理モデルを使うことで、診断された人、治療下にある人が何パーセントで、診断されてない人がどれくらいということが出せるようになった。 その上で制御がうまくいっているかどうかを評価しながら予測できるようになった。 この武器を持って厚労省のエイズ動向委員会のメンバーにもなったが、「それって本当か?」という疑問をぶつけられてしまう。 そのため西浦教授は、まったく異なる体系で推定をし、その結果を比較することで推計の信用性を担保することにした。 免疫細胞の数の変化や、ウイルスの遺伝子変化の速度といったデータから、感染してから診断されるまでの期間の分布が分かり、そこに数式を当てはめてまだ診断されていない人の推計値を出した。 まったく違う方法論に基づく推計値がほぼ近いものになったことで、ようやく数理モデルを使った推定値が少しずつ受け入れられるようになった。 新規のHIV感染者数を抑制しようと考える場合、何よりも医療機関等での診断率を高めることが重要であることが広く知られてはいる。 一方で、感染診断数は把握されているものの(左図)、肝心となる感染者に占める診断者の割合がどれほどなのかという点はこれまで明らかとなっていなかった。 プロジェクトを通じて、AIDS患者数に関する観察データを用いてHIVの流行動態モデルを構築することにより、感染者数の推定を可能とするとともに(右図)、診断率についても推定することができるようになった。 得られた推定値は、UNAIDSによる「90-90-90戦略」(カスケード戦略)*における制御指標としても採用される予定となっている。 感染した者の90パーセントが自分の状態を知り、その90パーセントが治療を受け、その90パーセントでウイルスの量が制御されているという状態を目標とするということだ。 これを達成すれば感染を制御できる。 日本ではどうか。 数理モデルで推計すると、現時点では最初の90が達成されておらず、診断されている人は感染者の7割ぐらいだという。 診断された人の治療やウイルスのコントロールは95パーセントを超えている。 それがエビデンスをもってはっきりと言えるのである。 ギリシャの悲劇 1970年代に風疹のワクチンが開発され、いろいろな国で導入された。 しかしギリシャではその接種を義務化しなかったために、接種率は20から30パーセント台で推移した。 これでは風疹を排除するにはまったく足りない。 その結果、だらだらと流行が続き、子どもの病気だったものがだんだんと大人の病気になってしまった。 そして妊婦が感染し、多くの先天性風疹症候群の子どもが生まれてしまった。 これがギリシャの悲劇として知られる有名な話だ。 ここから得られる教訓は、接種をするのであれば大規模な流行を起こさない集団免疫を達成するほどの度合いで接種することが重要ということである。 前述したように、日本でもある時期に風疹の予防接種を女子中学生に限ったことで、風疹に対する免疫がない中年男性が増え、2012年から13年に風疹の大流行につながった。 その結果、40人を超える先天性風疹症候群の子どもが誕生した。 しかし問題は風疹だけではないと西浦教授は言う。 「いまの季節性インフルエンザのワクチン接種政策も誤りだらけだ」 1990年代までは学童にインフルエンザの集団接種をしていた。 あるとき集団接種をしていた群馬県のある街と、していなかった街の間で感染リスクがあまり変わらないというリポートが発表された。 これをきっかけに、ワクチンは効かない、副作用があるという反対運動が起こり、結局、集団接種を止めてしまう。 そして何が起こったか。 インフルエンザは毎年学校を中心にして流行し、高齢者の死亡が増えるという事態になったという。 その一方で、イギリスでは数理モデルに基づく研究が行われ、子どもにワクチン接種をすれば感染者、死亡者が減るというリポートが出た。 これに基づいて、2014年から集団接種をするように法律が改正された。 アメリカもやはり独自に数理モデルを用いて、集団接種に動いた。 いま日本では、高齢者のワクチン接種を予防接種法における対象にしている。 だがそれと同じ量のワクチンを高齢者ではなく子どもに接種すれば「倍以上も集団レベルで感染リスクが減る」であることはわかっていると西浦教授は言う。 しかし実際のところ、厚労省にとって予防接種政策を180度転換するのは容易ではない。 他分野でも活用の機会が 「経験と勘」を頼りに決められているのは予防接種だけではあるまい。 そこに数理モデルに基づいて一定のエビデンスを持ち込み、それによって政策が形成されれば、政策の効果が上がり、コストも安くなっていくかもしれない。 ましてこれから日本の社会状況は大きく変化していく。 人口減少がますます目立ってくる社会だ。 そのなかで、インフラ整備でもそれによる経済効果の試算が実態からかけ離れることが増えてきた。 試算に基づく政策というより、自分たちが整備するインフラを正当化する数字を持ってくることも多い。 しかし日本の資産は限られている。 それを上手に使うためにも、数理モデルをさまざまな分野で活用することを検討してみる価値はありそうだ。 (文・藤田 正美).

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西浦博(8割おじさん)結婚してる?嫁や子どもは?wiki経歴も!|トレタテブログ

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<新型コロナ対策で接触機会の「8割削減」を提唱し、数理モデルによる「42万人死亡説」が悲観的すぎたと一部で糾弾された西浦博・北海道大学教授。 予測はどのようにしてはじき出されたのか。 称賛と批判の渦中にある教授が本誌に特別寄稿。 本誌6月9日号「検証:日本モデル」特集より> 2020年5月21日、日本政府は4月7日に発出した緊急事態宣言を特定警戒都道府県の関西3府県で解除し、25日には東京を含む残りの5都道県でも解除した。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第1波を乗り越えつつあることを受けての決定であり、日本は欧米のような感染爆発を免れた。 外出自粛要請や休業要請が約1カ月半に及ぶなか、その途上では「自粛の要請で大丈夫なのか」「ロックダウン(都市封鎖)はいらないのか」という声も聞かれ、他方で終盤には、「経済が逼迫していて自粛どころでない」という切実な声も上がった。 都市部や北陸の医療現場は3月後半から入院患者数が日に日に倍増するなかでの対応となるなど、現場で働く方々の毎日の努力と行動のたまもので何とか収束に向かうことができた。 皆さんが各自の生活でご尽力いただいたことに、1人の研究者として御礼を申し上げたい。 本当にありがとうございました。 そして今、第2波のリスクに対峙するに当たっては、被害の想定と取るべき対策をめぐるコミュニケーションについての問題点を改めないといけないと考える。 それは、4月15日の記者会見で筆者が話した「何も流行対策を施さなければ、日本で約85万人が新型コロナウイルスで重症化し、その約半数が死亡する」という試算(モデル)が、「42万人の死亡の想定」というメッセージとしてクローズアップされ、前提条件やメッセージの真意から外れて数字が独り歩きしてしまったことを振り返り、強く思うことだ。 このメッセージでは被害想定に加えて、取るべき対策の提案が必ずしも十分に備わっていなかったかもしれないと思う。 シミュレーションに基づくアナウンスには、科学者の極論としての意味合いがどうしても強くなってしまう。 「何もしなければこのような数になる可能性があるが、接触の削減を徹底すれば実際にはかなり低く抑えられる可能性がある」というメッセージと、「少しでもこの数を減らすために皆で対策をするほうがいい」というメッセージが上手に伝えられなかったと感じている。 死亡者数の被害想定は、あくまで「流行対策をしない」という仮定の下で計算されているので、実際に観察されたのがそれを下回る700人台(5月中旬時点)の死亡者数であると、「モデルが間違っていた。 自粛なんてする必要がない」というような誤解も生じかねない。 大規模な流行が防がれたことによって感染者数の爆発的な増加が防がれたわけであり、流行が拡大すると今度は制御が困難になり得ることは改めて覚えておかないといけないと思う。

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吉村知事語る「なぜ西浦モデルを誰も批判しないのか」 “42万人死亡”検証の必要性問う(デイリー新潮)

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西浦博(8割おじさん)は結婚してる?嫁や子どもは? 西浦博さんはご結婚されています。 ツイッターにも「そろそろ子どもと妻に会いたいです。 」とつぶやかれていました。 そろそろ子どもと奥さんに会いたいです。 でも、大きくなった時に、お父さんはこの頃まじで頑張ってたんだろうとわかるでしょうから。 感染者数が増えて社会に混乱が起こりやすい頃こそ、科学的フィードバックをしっかりやって正しく政策に訴え正しく情報を流布できるようにします。 お、折れてはいけない — Hiroshi Nishiura nishiurah 新型コロナウイルスで厚生労働省のクラスター対策班で活動されているので、政府から用意されたホテルに張り付きで仕事なのでしょう。 西浦博さんのツイッターアカウントのアイコンは子どもの画像でした。 末っ子が5歳ですから、お兄ちゃんやお姉ちゃんとは最低でも1~2歳は離れているんじゃないでしょうか! 6~8歳の兄弟も1人はいるかもしれませんね。 末っ子の理沙ちゃん5歳より。 あざっした。 小さい頃からロボットコンテストやソーラーカーの開発などに興味を持っていたそうです。 もともとはモノづくりの道に進もうと思っていたようですが、 阪神・淡路大震災を目の当たりにして考えが一転。 被災者を救助するAMDAの医師の姿に心を打たれ自分も医学の道を目指したいと思ったのだとか。 西浦博の経歴 2002年:宮崎医科大学医学部卒業 2002年:東京都立荏原病院内科・感染症科臨床研修医 2004年:インペリアル・カレッジ・ロンドン医学部客員研究員 2005年:エバーハルト・カール大学テュービンゲン医系計量生物学研究所研究員 2006年:広島大学大学院保健学研究科博士課程修了 2006年:長崎大学熱帯医学研究所特任准教授 2007年:ユトレヒト大学博士研究員 2011年:香港大学公衆衛生大学院助理教授 2013年:東京大学大学院医学系研究科准教授 2016年:北海道大学大学院医学研究院教授 阪神・淡路大震災をきっかけに、西浦教授の志す道が大きく変わったようです。 全く違う分野から、人の命を助ける医療の分野を目指すことはかなりの苦労があったと思います。 新型コロナの感染拡大を止めるためにも1人1人が、西浦さんが呼びかける内容に応えたいですよね。

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