抗原抗体検査。 抗体検査・抗原検査・PCR検査 どう使い分ける?(忽那賢志)

知っておこう!PCR・抗体検査・抗原検査それぞれの違いと特徴

抗原抗体検査

抗原 検査からわかること HBs抗原 HBVの外殻を構成するたんぱく質の1つ。 HBV感染の有無を判定する際に調べられる。 HBVに感染している。 HBc抗原 HBVを構成するたんぱく質の1つ。 しかし、外殻の内部に存在するため、そのままでは検出されない。 検出するための方法が研究されており、まだ日常検査には取り入れられていない。 日常検査には取り入れられていない。 HBe抗原 HBVが増殖する際に過剰につくられるたんぱく質。 肝臓でHBVが活発に増殖している状態で、感染力が強いことを示す。 HBVが活発に増殖している状態、感染力が強い。 抗体(体内でつくられる) 抗体 検査からわかること HBs抗体 HBs抗原に対する抗体。 過去にHBVに感染したがウイルスが排除されている場合や、HBワクチンを接種すると陽性(+)になる。 HBVの感染を防御する働きがあり、HBVに対する免疫ができていることを示す。 過去にHBVに感染したが治癒しており、HBVに対する免疫ができている。 HBc抗体 IgM-HBc抗体 HBV感染初期にあらわれ、数ヵ月後には消える。 比較的最近、HBVに感染したことを示し、急性肝炎の診断に使用される。 最近HBVに感染、あるいは慢性肝炎の悪化。 IgG-HBc抗体 IgM-HBc抗体に少し遅れてあらわれ、ほぼ生涯にわたって血中に存在する。 過去にHBVに感染したことを示す。 高値ならHBVキャリア、低値なら過去の感染を示す。 HBe抗体 HBe抗原に対する抗体。 HBVの感染を防御する働きはない。 ウイルス量と増殖が落ち着いている状態で、感染力が弱いことを示す。 HBVの増殖が落ち着いている状態、感染力が弱い。

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抗体検査・抗原検査・PCR検査 どう使い分ける?

抗原抗体検査

新型コロナウイルスの抗原検査キットによる検査が5月13日、保険適用で受けられることが承認された。 簡便で迅速に結果が分かる抗原検査を、必要な人に対して行えるようになった意義は大きい。 ただし、ウイルスの量が少ない場合には精度が落ちるという限界があり、抗原検査で「陰性」と判定されても、感染していない証明にはならない。 国が定めた活用ガイドライン(指針)では、現時点では無症状者に対するスクリーニング目的や陰性確認目的での使用には適さないとして、注意を呼びかけている。 30分で結果判明 「抗原」とは、ウイルスや細菌、各種のアレルゲンなど体内に侵入して免疫反応を引き起こす物質のことで、抗原に対応して体内で作られるたんぱく質が「抗体」だ。 今回承認された新型コロナウイルスの抗原検査キットは、鼻の奥のぬぐい液を採取して、試薬との反応を見る。 約30分で結果が分かるとされる。 従来行われているPCR検査は、少ない量のウイルスでも遺伝子を増幅して調べることで精度の高い診断が行える反面、採取した検体を調べることができる施設が限られることから、運送の手間や検査に時間がかかるのが難点だ。 今回の新型コロナウイルス感染では、医師が必要と判断したにもかかわらず、なかなか検査を受けることができない事態が問題となっている。 検査の精度には限界 これに対し、抗原検査キットは、臨床のその場で結果が分かるのが利点だ。 季節性インフルエンザの診断でも同様の抗原検査キットが広く用いられており、医療者にとっても一般の患者にとっても、なじみのある検査法と言える。 しかし、簡便であることと引き換えに、PCR検査に比べ精度は劣る。 添付文書によると、国内臨床検体を用いたPCR検査との比較試験では、陰性一致率は98%だったものの、陽性一致率は37%、行政検査検体を用いた比較では、陰性一致率は100%だったが、陽性一致率は66.7%だった。 ウイルスの量が少ないと陽性一致率が低くなる傾向がみられた。 無症状者への使用は推奨せず このため、ガイドラインでは、検査キットの使用対象を「医師が、新型コロナウイルス感染症を疑う症状があると判断した人に対して、必要性を認めた時に使用する」とした。 そのうえで、検査で陰性と出ても感染していないとは断定できないことから、「確定診断のため、医師の判断においてPCR検査を行う必要がある」としている。 一方、無症状者が抗原検査キットの検査を受けることは推奨されていない。 無症状であっても感染している可能性はゼロではないものの、現時点で確率は低いと想定されることから、「現段階において、使用は推奨されない」とした。 院内感染などのクラスター防止のための対応に限っては実施も検討されるとした。 仮に無症状の人が検査を受けて陰性と出ても、感染していない証明にはならない。 確定診断のためにはPCR検査が必要となるが、感染が疑われる症状があって医師が検査を必要と判断した人へのPCR検査を圧迫することにもつながる。 また、検査を求めて医療機関を受診したり、検査結果に「安心」して基本的な予防策を怠ったりすれば、かえって感染するリスクを高めることにもなり、むしろマイナスだ。 抗体検査の意味は 抗体検査についてはどうか。 国は東京や大阪などを対象に約1万人規模の抗体検査を6月にも実施する方針を明らかにした。 新型コロナウイルス感染によって体内につくられた血液中の抗体(血清抗体)を調べることで、過去に感染したことがあるかどうかが分かる。 実際の感染者は現在判明している人数よりもかなり多いとみられており、感染の広がりを把握できることが期待される。 ただし、新型コロナウイルスの抗体については、まだ不明なことが多い。 仮に抗体検査で陽性となっても、どれくらいの量がどれくらいの期間、持続するのか、感染を防ぐ働きなど詳しいことは分かっていない。 風疹などのように、検査で十分な抗体を持っていることが分かれば、今後の感染を防ぐ免疫があることを意味するかどうかは不明だ。 また、抗体検査が陰性であっても、必ずしも感染していないとも限らない。 感染して間もない時期で体内に十分な抗体がつくられていなかった可能性もあれば、検査を受けた時点では感染していなくても、その後に感染する可能性もありうるためだ。 ワクチンの開発や治療薬の探索とともに、抗体の研究や検査法の開発もさらに進んでいくとみられる。 研究の進展を期待したい。 (田村良彦 読売新聞専門委員) 投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。 リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、読売新聞オンライン、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。 コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。 次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。 ブログとの関係が認められない場合• 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合• 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合• 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合• 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合• 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合• 事実に反した情報を公開している場合• 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合• 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)• メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合• その他、編集スタッフが不適切と判断した場合 編集方針に同意する方のみ投稿ができます。 以上、あらかじめ、ご了承ください。

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抗原検査はどうやってやる?検査時間やPCR検査との違いは何?

抗原抗体検査

Contents• 抗原検査はどのようなもの? 抗原検査というのは、新型コロナウィルスが持っている 特徴的なタンパク質があるかどうかを検査するものです。 ウィルスをはじめ、人間の体もそうですが、生物はタンパク質により形作られています。 このタンパク質はいろんな種類があって、それぞれの生物で共通のものもあれば、違うものもあります。 このタンパク質の中で、 新型コロナウィルスに特徴的な(他の生き物が持っていない)タンパク質を検出するのが、今回の抗原検査になります。 抗原検査はインフルエンザの迅速検査方法として既に普及しているものと同様で、検査に使うのはインフルエンザの検査時と同じように鼻の奥からとってくる鼻水(体液)です。 抗原検査では、そこに実際に新型コロナウィルスがいないと陽性にはなりませんので、 検査時点での感染の有無を調べる方法です。 では、PCR検査との違いについてみていきます。 PCR検査との違いと抗原検査の原理は? PCR検査との違いは、検出しているものの違いです。 具体的には、PCR検査では 「特定の遺伝子」をたくさん増やすことによって検出しますが、抗原検査は 「特定のタンパク質」を検出しています。 では、抗原検査でどのようにタンパク質を検出しているのかは、以下の図を参照してください。 インフルエンザの抗原検査について説明したものですが、原理は同じです。 より引用• 検体:鼻の奥からとった鼻水など(体液)• 抗原:新型コロナウィルスなどが持っているタンパク質• 標識抗体:検体の中の抗原とくっつくもの• キャプチャー抗体:標識抗体と抗原がくっついたものがくっつくもの 患者さんから採った体液の中に新型コロナウィルスがいる場合には、 標識抗体に特定のタンパク質(新型コロナウィルスしかもってなもの)がくっつきます。 その上で、コントロールラインの方向に向かって、抗原が移動していきます(毛細管現象というやつが関与しています)。 移動して検出ラインまでくると、 抗原と標識抗体がくっついたものがくっついて色が変わります。 そして、コントロールラインに標識抗体が到達すると色が変わります。 なぜコントロールラインがあるかというと、 検体がまだ検出ラインに到達していないのか、ちゃんと到達したけど色が変わっていないのかを見極めるためです。 基本的な原理は、抗原抗体反応というもので、新型コロナウィルスの特定のタンパク質(抗原)としかくっつかない抗体が検査キットに用意してあるので、患者さんが新型コロナウィルスがいた場合には、特定のタンパク質が標識抗体にくっついて、キャプチャー抗体で検出されるというものです。 移動は、毛細管現象が利用されています。 毛細管現象は、 液体が表面張力で細い管の中を進む現象です。 身近なところでは、細いストローをコップに入れると、ストローの中の液面がコップの液面よりも高いところに来る現象のことです。 ちなみに、抗体検査というものもありますが、原理は抗原検査と同じです。 検体が血液であることと、検出するタンパク質が新型コロナウィルスに対する抗体であるということになります。 スポンサーリンク 検査時間や正確さは? 抗原検査で特徴的なのは 検査時間の短さです。 抗原検査にかかる時間は、検体がコントロールラインに達するまでです。 大体15分程度で検査結果を得ることができます。 PCR検査では、検査の対象となる遺伝子を取り出したり、専用の機械が必要だったりと、1日以上かかる場合もあるので、15分くらいで結果が出るのはメリットですね。 一方で、 正確さにはPCR検査に劣るという点が挙げられます。 PCR検査も完全に正確であるわけではありませんが、抗原検査はPCR検査よりも正確さに劣ります。 あくまで 「簡易検査」という位置付けです。 具体的に言えば、PCR検査で、感染していない方が陰性とでる確率(特異度)は99%、 感染している方が陽性と出る確率(感度)は70%と言われています。 一方で、抗原検査の場合(インフルエンザの迅速キットの情報)は、感染していない方が陰性よと判断される確率(特異度)は99%ですが、 感染している方が陽性と出る確率(感度)は50〜60%と言われています。 新型コロナウィルスの抗原検査のキットも、同様の確率であると考えられますから、迅速診断キットで陽性であっても、実際に感染している方の約半分しか検出できていないことになります。 どちらがいいという話ではないですし、どちらも一長一短があります。 長所 短所 PCR検査 抗原検査よりも正確な情報が得られやすい 時間がかかる・検査ができる施設が少ないので検査数を増やしにくい 抗原検査 短時間で結果がでる・操作が簡単で検査数を増やしやすい PCR検査よりも正確さに劣る。 PCR検査をたくさんできない中で、 抗原検査は補助的な役割になると思いますし、検査数を増やして情報を集めるという意味ではやりやすい方法です。 医療機関で比較的簡単に、しかも時間をかけずに結果が得られるので、 PCR検査による保健所や検査機関の負担軽減にはつながりますね。 一方で、感染経路が不明な方がいる状態で、検査数を増やすことがいいのかという点もあります。 感染が確認された場合、医療機関に入院したり、ホテルなどに滞在したりということになります。 症状が出ていない方でも、そういう措置になるので、医療崩壊を招きかねないのでは?と感じます。 抗原検査で時間がかからずに検査できるとはいえ、使い方を考えないといけないですね。 以下は完全に私見ですが、感染がある程度落ち着いてきた(と思える)ような状況なので、抗原検査で、いま時点の感染者をあぶり出すよりも、過去の感染歴が調べられる抗体検査を充実させる方がいいのではないでしょうか? そうすれば、感染しても症状が出なかった方の割合や、どのくらい感染が広がったのか?ということについても情報が得られますし、本当の意味での収束はワクチンなどが開発されるまでは難しいと思うので、気をつけながら生活する。 少しずつ行動範囲を広げる、経済活動につなげるという方がいいのではないかと思います。 抗原検査は、簡便である反面、実際に感染している患者さんのうち4割は陰性と判断されてしまう危険がありますから、 簡便な検査で陰性だから大丈夫!という認識になってしまうのも、二次感染拡大という観点から怖いのでは?と思います。 一方で、感染した方が入院を解除するために、PCR検査を2回実施して陰性を確認するとの指針があります()。 その片方を簡便な抗原検査で代替すれば、PCR検査の作業を減らすことができるので、そういう利用がいいのかな〜とか思っています。 PCR検査については以下の記事もご覧ください。 まとめ 今回は、抗原検査の方法やPCR検査との違いについて調べました。 抗原検査は、簡便な方法で、医療従事者の方やPCR検査を実施する方の負担はかなり軽減されると思いますが、一方で簡便だからどんどん検査した方がいいのかどうかは賛否が分かれますね。 うまく利用して、この状況の収束につながればなと切に願うばかりです。 最後までご覧いただきありがとうございました。 2020-05-13.

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