紫陽花 オニヒトデ。 あじさい 【2008年7月号】

紫陽花の種類で人気の品種8選。その特徴と人気の理由とは?

紫陽花 オニヒトデ

アジサイは、ガクアジサイを母種として古い時代に我が国で改良された園芸品です。 周辺花の花色は、初め緑色で、白色、濃いコバルト(あるいはピンク)、そして最後は暗緑色となります。 アジサイの花は、酸性土壌に生育するものは、土壌中のアルミニュウムが吸収されて青色に、アルカリ土壌に生育するものはピンクとなります。 しかし、土壌のpH値や、水分、窒素、リン酸、カリウム等の含量も影響します。 ヒマワリの舌状花は濃い黄色であり、ノハナショウブは濃い紫色と、花の色は種によってほとんど同じ色合いですが、アジサイは生育する環境を花色に正直に反映しているのです。 セイヨウアジサイは、日本から中国に渡ったものが、揚子江沿岸の東部に野生化し、これを採集した J. Banks(英)が1788年に Kew Botanical Garden に寄贈したものだそうです。 これはアジサイと異なり結実するので、その後品種改良がかさねられ、今日のセイヨウアジサイとなったものです。 セイヨウアジサイの花色は基本的にピンクですが、上に述べたように土壌の性質により様々な色に変化します。 周辺花は花が咲き終わると反転します ガクアジサイの周辺花は正常花が咲き終わると、裏返しになります。 従って、アジサイもセイヨウアジサイも、花後はすべての花が裏返しになります。 反転した花の蕚片はしだいに紫色やピンクから緑色に変わります。 老成したアジサイの花には、あの妖艶な紫の貴婦人の姿はなく、歳を経て薄汚れた姿となり、冬が来て葉が落ちてもまだカサカサと乾いた姿を見せ、翌年の花の時期を過ぎても花がらが残っています。 周辺花, 中性花(飾り花:装飾花)marginal flower, sterile flower, neuter flower 正常花(両性花)normal flower, bisexual flower, hermaphrodite flower アジサイは昔から青かった アジサイは我が国では古くからよく知られた植物で、万葉集には「味狭藍」とか、「安治佐為」と歌われています。 倭名類聚鈔(934 には「阿豆佐為」と、「紫陽花」と出ているそうです。 「紫陽花」の名は、倭名類聚鈔の編者である源順(ミナモトノシタゴウ)が、アジサイに漢名を与える必要に迫られて、白楽天の詩中からアジサイとはまったく別の植物の紫陽花をもちだして勝手に当てたものだといわれています。 和字正濫抄(1695)には「味狭藍」として、味はほむる詞、狭藍はさあゐというべきをあを略して言う詞と注釈され、アジサイの花の色が青いからこういったものでしょう。 大言海には、「集真藍(アズサアイ)」の約転とし、あづは集まるの意, 真は意味のない接頭語:真青(サアオ)がつまってサオとなるように真藍となったとでています。 このように、アジサイは、ガクアジサイを母種として古い時代に我が国で改良した園芸品です。 アジサイは、中性花、つまり周辺花ばかりからなるので種子を生じることがありません。 従って実生による変化を生じようがなく、江戸時代に描かれたアジサイの絵の色も、現在のアジサイの色と同じなのです。 究極のエコ 千葉県内では、習志野市、成田市がアジサイを市の花に指定しています。 多古町がアジサイを町の花に指定し、勝浦市は市の木に指定しています。 松戸市はツツジ、アジサイ、ノギクを市の花に指定し、旭市はサジサイとツバキを市の花に指定、松戸市はツツジ、アジサイ、ノギクを市の花に指定しています。 成田市では、成田山新勝寺でアジサイ祭りを、多古町では道の駅あじさい館の回りにたくさんのアジサイを植えてアジサイ祭りを開催しています。 また、麻綿原もアジサイの名勝地として有名です。 このように、アジサイは千葉県でも多くの人たちに好まれている花です。 ちなみに、東邦大学習志野キャンパスのある船橋市の花は昨年、市制70周年を記念してヒマワリとカザグルマと指定されました。 オランダ商館員達の見たアジサイ 江戸時代、唯一海外に開いていた窓が長崎の出島で、ここにはオランダ商館員が交代で来ていました。 ケンペル(E. Kaempfer 1651~1716)、ツンベルグ(C. Thunberg 、そしてシーボルト(Dr. De Siebold 1976~1866)の3人が日本の文化、特に植物学に大きな影響を及ぼした人達です。 彼らは、いずれもわが国に来てアジサイを見ています。 ツンベルグはアジサイをガマズミ属の1種と考えViburnum macrophyllum Thunbergという名前を与えました。 後にSeringeは、これをアジサイ属(Hydrangea)に移しHydrangea macrophylla Thunberg Seringeとしました。 シーボルは、1823年8月にオランダ商館員の一員として日本に渡来し長崎に来た医者でした。 医者としての人望を集め、出島を出て鳴滝に塾を開き、多くの日本人弟子を育てました。 シーボルトはわが国のあらゆるものに関心を持った人でした。 特にわが国に生育する植物に強い関心を持ち、長崎から江戸に来る途中でもたくさんの人達に会って多方面の指導を行いながら、たくさんの植物を採集しました。 シーボルトがヨーロッパに帰った後に、植物学者のツッカリニ(J. Zuccarini 1797~1848)と共著でFlora Japonica『日本植物誌』という本を出版しました。 銅版画の絵に彩色を施した豪華な本です。 東邦大学習志野メディアセンターにもFlora Japonicaの複製本が2冊あります。 その中の1冊には、アジサイに彩色が施されています。 Flora Japonica に掲載された多くの絵は川原慶賀(1786~1862)が描いたものが下絵となって、ドイツの画家が描いたものですが、Flora Japonica に川原慶賀のサインはどこにもありません。 Flora Japonica には、以下にあげた14種のアジサイ属 Hydrangea 植物が記載されています。 学名 Flora Japonicaにある和名 現在の和名 Hydrangea Asisai Sieb. Azisai, Sju-hats-sen ガクアジサイ Hydrangea Otakusa S. et Z. Otakusa アジサイ Hydrangea japonica Sieb. Gakuso ベニガク Hydrangea petiolaris S. et Z. Jama-demari ツルアジサイ Hydrangea Belzonii S. et Z. Oha-azisai エゾアジサイ Hydrangea acuminata S. et Z. ヤマアジサイ Hydrangea thunbergii Sieb. Ama-tsja, Do sjo San アマチャ Hydrangea cordiflora S. et Z. Jabu-demai Hydrangea stellata S. et Z. Sitsidankwa シチダンカ Hydrangea virens Sieb. Jama-dosin, Kana-utsuki ガクウツギ Hydrangea paniculata Sieb. Nori-nori ノリウツギ Hydrangea hirta S. et Z. Hydrangea involucrata Sieb. Ginbaisoo, Kinbaisoo タマアジサイ Hydrangea bracteata S. et Z. これらの中には、現在では見ることができない種類も含まれています。 Flora Japonica に掲載されたアジサイ属についての詳細な観察は、シ-ボルトの高弟である高良斎(1799-1846)によるオランダ語の論文に基いています。 シーボルトは、長崎滞在中に、たくさんの弟子を育てました。 弟子達に様々な課題を設けてレポートを作成させました。 シーボルトの帰国後も、弟子達はさまざまなものをシ-ボルトに送っているそうです。 それらの多くものは現在はオランダのライデン博物館に納められ、高良斎のオランダ語筆記文は、ドイツの日本学会にあるそうです。 高良斎の知識は、「大和本草」「広益地錦抄」と小野蘭山の関係書が基調となっているのでしっかりしたものであるといわれています。 シーボルトが植物分類学の論文として発表したのは唯一アジサイ属植物についての研究であると言われ、アジサイ属の研究はシーボルトによって形作られたと言っても過言ではありません。 それには、弟子の高良斎のすぐれた論文があったからであることも知って欲しいと思っています。 東邦大学習志野キャンパスのアジサイ達 東邦大学習志野キャンパスにはアジサイ、ガクアジサイ、タマアジサイ、ベニガク、エゾアジサイ、シチダンカ、ノリウツギ、アマチャ、カシワバアジサイ、ウズアジサイ、ヤエアジサイ、スミダノハナビなどたくさんのアジサイの仲間達が植えられています。 ちょうど梅雨から夏にかけての時期は、これらの花の観察には最適期です。 学生達はキャンパス中を歩き回ってアジサイ属の勉強をします。 以下に東邦大学キャンパスに見られるアジサイの仲間達を紹介します。 アジサイ Hydrangea macrophylla Thunberg Seringe var. macrophylla (Hydrangea Otakusa Sieb. et Zucc. ) (上の写真をごらんください。 ) ガクアジサイ Hydrangea macrophylla Thunberg Seringe var. macrophylla f. mormalis Wilson Hara (Hydrangea Asisai Sieb. ) (上の写真をごらんください。 ) ベニガク Hydrangea macrophylla Thunberg Seringe var. acminata Makino f. rosalba Ohwi Hydrangea japonica Sieb. 葉は厚く、先端は尖り、周辺花は菱形でへりに鋸歯があり、何よりも赤く色づくことからこの名があります。 暗い所をきらいます。 (写真はありません。 ) アマチャ(ヤマアジサイの系統とされています) Hydrangea macrophylla Thunberg Seringe subsp. serrata Thunberg Makino 仏教徒を自認する日本人の中で、お釈迦様の誕生日をご存じの方はどれほどいるのだろうか。 灌仏会といい、お釈迦様がお生まれになった時の姿の像を白い象に乗せて町を歩き、寺に帰ってからお釈迦様の像に甘茶をかけ、その甘茶をもらって家に帰って皆で飲んだものでした。 ほのかに甘い飲み物でした。 この甘茶は、アマチャの成熟した枝葉を乾燥してとっておき、揉んで煮出したもので、フィロズルチンが含まれているので甘いのです。

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アジサイ銀河

紫陽花 オニヒトデ

投稿日:2017年4月12日 水 PM20:00 作成者:STAFFBLOG 島根県のアジサイ「銀河」。 2016年に登場した新しい品種の鉢花の中で最も優れたものにあたえられる賞 「フラワー・オブ・ザ・イヤー2016-2017 最優秀賞」を 受賞したばかりです。 前年2015-2016年の最優秀賞にアジサイ「KEIKO」が選ばれているため、2年連続でアジサイが受賞するのは避けなくては・・・という声を越えての受賞です。 審査は業界の各ジャンルより召集されている方が中心ですが、一般の方も審査会場に訪れ人気投票を行います。 その一般人気投票でもダントツの一位でした。 爽やかなブルーに白の縁どり、一輪一輪が風車のような華やかさをもち、柔らかな花房が目を惹きます。 花の中央の咲き方がユニークで、鉢サイズに対して花の咲き方やボリュームが大きくとても豪華。 じつはオザキは試験販売なども本格販売の前に入荷したりしますが、2015年の母の日にもじつは、全国どこよりも早く数鉢のみ店頭に出ていました。 その存在感は「KEIKO」と別角度でとても際立っていたのが印象的に脳裏に浮かびます。 島根県は県をあげてアジサイの育種・生産に取り組んでいます。 2012年にはオリジナルアジサイ「万華鏡」がフラワー・オブ・ザイヤーを最優秀賞を受賞し、この銀河は2品種目の受賞となります。 2016年末の受賞を受けて現場はさっそく2017年の出荷にむけて動き出します。 1月、穂木の植え付け。 月に1~2回圃場巡回と検討会を行い、互いの生育状況や栽培方法を確認しあっています。 ハウスの中では2月でもう芽吹いていますね。 互いの圃場を周っている様子。 切磋琢磨する現場の空気が伝わります。 そのたくさんの生産者さんたちの想いを背負っての受賞でした。 2017年5月14日の母の日にむけ、オザキフラワーパークでは、この銀河を、実店舗販売では、ほぼ独占の状態で販売。 断続的に入荷中です。 在庫がすぐなくなる場合がありますので、目的買いの場合は、在庫確認のお問い合わせの上、ご来店ください。

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紫陽花「銀河」の上手な育て方について

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アジサイ(ハイドランジア)とは• 基本情報• 特徴 アジサイは、世界で広く親しまれている日本産の落葉低木で、梅雨どきに咲く代表的な花木です。 丈夫で育てやすく、乾燥しないように気をつければ鉢植えでも庭植えでも容易に栽培することができます。 アジサイの名は、広義には、アジサイ属 ハイドランジア属 のうち、椀状や円錐状の花序をつける植物の総称として使われています。 狭義には、ガクアジサイ H. macrophylla f. normalis が変化した手まり咲きのアジサイ( H. macrophyllaf. macrophylla)を指します。 ガクアジサイは椀状の花序の周辺だけが装飾花で額縁のように見えますが、手まり咲きは花序全体が装飾花に変化したもので、 H. macrophylla f. otakusaの学名を当てることもあります。 花色は、土壌の酸性度に影響されます。 青色の花は酸性土壌でよく発色するので過リン酸石灰や硫安を施すとよく、赤色の花は、消石灰や苦土石灰を施し中性から弱アルカリ性にするとよく発色します。

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