お迎え に 上がり まし た。 お迎えに上がりました。~国土交通省国土政策局 幽冥推進課~1巻を無料で読むならこのサイトが最強?漫画村・星のロミ、zip、rarとは比べものにならない?

【感想・ネタバレ】お迎えに上がりました。 国土交通省国土政策局幽冥推進課のレビュー

お迎え に 上がり まし た

就職難民として追い詰められていた筈が不思議な縁で臨時職員とはいえ国土省のお役人様として働く事になった若い女の子と嫌味な猫型先輩のお仕事奮闘記・第三巻。 物語は主人公の夕霞が勤め先のある新橋から山梨県の大月まで日帰り出張に出掛けて疲労困憊の状態で先輩職員の火車からレポートの書き直しを命じられるなど踏んだり蹴ったりの中、辻神課長から新たな依頼を伝えられる場面から始まる。 依頼の内容は関越自動車道から上信越自動車道に乗り換えて二時間の辺鄙な山間の村のそのまた外れ、山の中腹に大正時代から住人が移り住んでいるという小さな集落にまつわる物。 既に住人が5人にまで減り、高齢化も進んだ彼らのためのインフラの維持、特に民間の移動商店や役所がギリギリの費用で回していたコミュニティバスの維持が困難となった事で地元の村役場は彼らに移住を呼び掛けたが、ただ一人だけ首を縦に振らない住人がいるという。 地縛霊となった「元国民様」が相手の幽冥課にはお門違いの依頼では、と疑問に思う夕霞だったが辻神課長に寄れば、居残りを決めた老人は「この家の居間にはまだ家内がおるので動けん」と主張しているらしい。 前年に亡くした妻が絡んでいるという事で幽冥課に依頼が回ってきたという話を受けて件の集落に向かった夕霞だったが、彼女を待ち受けていたのは想像を超えて衰退した限界集落ならぬ「限界自治体」の姿だった…… 今回はちょっと変わった構成。 既刊は完全に連作短編としてのスタイルを貫いてきたのに対し、今回は独立した短編が一本とやや長めの短編というよりも中編と言った方が相応しい一篇、そしてその中編の話の内容の続きに近い短めの章が一本という構成になっている。 話の内容の方も最初の短編こそこれまで通りの主人公である国土省臨時職員・夕霞が仕事で出向いた先で起きるハートウォーミングな、それでいてどうしようもない切なさを湛えたエピソードとなっているが、続く中編やそのおまけの様な〆の一篇は些か毛色が異なる。 が、毛色の違いは別として全ての話に共通するのは「滅びゆくもの」をテーマとしている事。 上に紹介させて頂いた「限界自治体」の話なんかは特にそのテーマが分かりやすく出ているかも。 主人公が国土省職員という設定を活かして、この国でも都会に住んでいると気が付かない事が多いまま進んでいる社会の衰亡がかなりダイレクトに描かれているのだが、インフラの維持の限界に伴って「コンパクト・シティ」の様な集落の整理をせざるを得ない状況と、衰退しているとはいえ家族を含めた親しい人々と共に歴史を刻んできた土地を離れざるを得ない住人の痛みは何とも役人も住人も救われず、何ともやり切れないものを感じさせる。 これまでもダムの底に沈む村落なんかを舞台にした物語などは幾つも作られて来たが、本作はよりこの国のリアルな状況をダイレクトに反映している。 大切な家族を失い看取り続ける悲しみに晒されてきた一人の男を妻として「あなただけは私が看取ってあげるから安心して」と支えてきた女性の半世紀を超える愛情と、意に反して先に亡くなってしまった彼女の想い残しを通じて「滅びの運命」を受け入れる事の是非を描いており「これは何が正解だったのだろう」と考えさせられる内容となっている。 そして同じ「滅びゆくもの」でも本作の3分の2を占める二章以降ではより大きな「滅びゆく文化」をテーマとしている。 本シリーズの第一巻で辻神課長と火車が自分たちを滅びていく存在であると話し合っていた事から「いつかは描かれるエピソード」と想定はしていたものの、遂に幽冥課職員の中から消え去る存在が出てくる話となると読者としても身の引き締まるものがある。 しかも話の導入の方も夕霞が第一巻冒頭で遭遇した「初出社の日の倒産劇」というエピソードで出てきた「30分だけの同僚」との再会から始まるのだから、作者の竹林七草も「みなさんお待ちかねのエピソードを始めますよ」という感じで書いたものかと思われる……が、これが第一章の限界自治体以上に「この国のリアル」を反映した話になっているのだからどうにも苦い。 夕霞が再会した津田美々華の境遇はまさに「幽冥課に巡り合えなかった夕霞のifストーリー」という悲惨な就職難民なのだが、美々華を自殺衝動に誘い込んだ「死神」、いわゆる西洋風の死神ではなく、自殺した人間が怨霊と化して同じ様な自殺者を生もうとする祟り神の誕生秘話は読んでいて「ウッ」と言葉を失う。 法律家を目指しながらも様々な不運に見舞われて追い込まれていった就職難民の女の子の境遇と、その果てに迎えた悲劇はバブル崩壊後、特にロスジェネと呼ばれる就職氷河期の中で辛酸を嘗め尽くした世代の方々であれば「自分もこうなってもおかしくなかった」と身震いするものがあろうかと。 いつものハートウォーミングさと切なさが入り混じった話と違い、このエピソードだけは「自分を苛め抜いた社会」を憎み、自分だけが苛め抜かれているという恨みから「自分を嘲笑った連中を苦しめてやる」「それだけが自分の正しさを証明する」という歪んだ思考に憑りつかれた怨霊が似た様な境遇の女の子を次から次へと自死へと引き込もうとする展開であり、救いの無い話となっている。 美々華を救おうとして逆に自分自身も祟り神に憑り殺されそうになった夕霞をギリギリの所で守った火車が「滅びゆくもの」としての「滅びゆく文化が元になった存在」としての最後の意地と、独り立ちを期待して育ててきた後輩である夕霞に託した思いを語るクライマックスは中々胸に来るものがあった。 特に自分が知らない所で課長である辻神に対して後輩である夕霞の事を火車がどれだけ高く評価するよう求めていたかを夕霞が知る場面など大いに涙腺が刺激される。 ……が、この感動のエピソードの後に続くエピローグみたいな短い話、これは何? なんで上の展開にしてからこういう流れに持って行くかね?死んだと思ったら生き返るって……俺の流した涙を返せと言いたい。 それは冗談としても一度は冥界に去った筈の火車を呼び戻すにあたって夕霞の語りが冗長すぎ。 これだけダラダラと一人のキャラが想いや自分の考えを一方的に語るのはあまり頂けないのでは?それに火車を蘇らせる方法が完全に「叛逆の物語」の悪魔ほむらそのままってのは……パロディは嫌いじゃないけど、こういう場面でやる事なんだろうか? 本編となる二つのエピソードはどっちも非常に良かったのだが、最後の「火車の復活」を描いたエピソードで思い切り水を差してしまった様に思われてどうにも勿体なく思わされた。 作中の火車も決まりが悪そうにしていたが、読んでいる方もどうにも尻がムズムズするものがある。 一応「引き」で次なる危機が描かれているので4巻もある様だけど、構成の方はもうちょっと考えて頂ければなあ、と終盤で思わされたシリーズ第三巻であった。

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「お迎えにあがります」は正しい敬語?意味は?漢字「上がります」は間違い?

お迎え に 上がり まし た

Posted by ブクログ 2017年10月04日 初めての作家さん。 入社当日に会社が倒産し路頭に迷った夕霞の目に留まったのは、国土交通省の臨時職員の貼り紙であった。 一章の採用試験で合格した夕霞のついた仕事は、地縛霊を幽冥界へご案内する仕事であった。 もう、わくわく感満載の本です。 ライトノベル大賞の作家さんで、スラスラ面白く読めてしまいますが、 結構重いテーマを扱っています。 夕霞が一人前になるまで物語は続きそうな予感がします。 イラストが雛川まつりさんでそちらも楽しめます。 でも、こんな話を書いて地縛霊に恨まれないかなとちょっとだけ作家さんが心配です。 あっ、地縛なので大丈夫か。 他の作品も読みたくなりました。

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お迎え に 上がり まし た

最近、籠もり気味なんで、大小問わず書店に行っては、面白そうな本をチェック、購入してきております。 で、最近購入した中で書籍・小説・漫画問わず、個人的に「当たり」作品が幾つかありまして・・・。 その内の一つが先日、で見つけたさん原作の「お迎えに上がりました。 国土政策局幽冥推進課」。 妖怪とか怪異モノ好きな私にとって、ピンポイントというか「どツボ」、心射抜かれた(笑)作品でございました。 という訳で【漫画版】と【原作本】の1巻をそれぞれ購入後、翌日に原作本の2、3巻を購入。 内では配本が1日遅れにつき「4巻(11月発売)」は、21日に購入致しました。 「お迎えに上がりました。 国土政策局幽冥推進課」という作品の主な登場人物は、「国土政策局」の「幽冥推進課」という謎の部署で働く 辻神課長、 先輩、 百々目鬼女史(担当)という妖怪達。 「」管轄の問題案件に、「地縛霊(元国民様)」が絡んだ「怪談話」の解決ストーリーでもあります。 現地調査で、その「怪談話」に登場する「元国民様」の悩みを聞き出した(調査)後、職員である日先輩(妖怪)と「幽霊が見える」臨時採用職員・朝霧さんが次々と解決していくという、ややコメディタッチの「除霊話」かと思いきや・・・。 何故か毎話毎、不覚にも泣いてしまう「お涙頂戴モノ」というか、「除霊にまつわる感動ストーリー」に帰結するという、(ある意味)反則というか荒業に近いお話ばかり(笑)です。 原作本4巻の帯に書かれたキャッチコピーが、作品内容を的確に表現しているので書いときます。 これを眺めて面白そうだなー、と思った人は書店でお手に取るか、WEBサイトで「試し読み」してみて下さい。 竹林七草「お迎えに上がりました。

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